岩手県内では10月3日、日中の気温上昇と対照的に朝は放射冷却による冷え込みが見られた。この気象条件が重なったことで、遠野市の展望台からは幻想的な雲海の絶景が観測された。オレンジ色に染まる朝日に照らされた雲海は、まるで波打つ大海原のような美しさを見せ、訪れた人々を魅了している。

朝日に照らされる神秘的な光景

10月3日午前6時頃、岩手県遠野市の展望台から見える風景は、まるで別世界のようだった。

放射冷却によって冷え込んだ朝、山々の間に広がる白い雲海が朝日に照らされ、幻想的な光景を作り出した。

一面に広がる「雲海」(遠野市の高清水展望台、午前6時頃)
一面に広がる「雲海」(遠野市の高清水展望台、午前6時頃)
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太陽が山の尾根から顔を出すと、オレンジ色の光が雲海を徐々に照らしていく。

時間の経過とともに表情を変える雲海は、まるで太陽に向かって波打つ大海原のようだ。

波打つ大海原のような雲海(遠野市の高清水展望台)
波打つ大海原のような雲海(遠野市の高清水展望台)

この日の遠野市の最低気温は10.6℃と涼しい朝となり、雲海が発生する理想的な条件が整った。

雲海が現れる特別な気象条件

雲海が発生するためには、いくつかの気象条件が整わなければならない。

昼と夜の気温差が大きいこと、風が弱いことなどの条件が揃って初めて、この神秘的な光景を見ることができる。

一面に広がる「雲海」(遠野市の高清水展望台、午前6時頃)
一面に広がる「雲海」(遠野市の高清水展望台、午前6時頃)

この日は高気圧に覆われて放射冷却が効き、絶好の“雲海観察日和”となった。

訪れた観光客の感動の声

青森県から訪れた観光客は「感動するくらいきれいで来てよかった」と感想を語り、遠方からわざわざこの景色を見るために足を運んだ甲斐があったという。

遠野市の雲海に多くの観光客の姿
遠野市の雲海に多くの観光客の姿

遠野市の観光協会によると、この美しい雲海は11月上旬まで楽しめるという。
秋の深まりとともに朝の冷え込みが強まるため、今後も条件が揃えば美しい雲海に出会えるチャンスがある。

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岩手めんこいテレビ
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