長野・中野市で男女4人が殺害された事件の裁判が結審し、弁護側は被告の死刑を回避するよう求めました。
起訴状などによりますと、殺人の罪などに問われている青木政憲被告(34)は2023年5月、散歩中の女性2人と駆けつけた警察官2人をナイフと猟銃で殺害したとされています。
24日の公判で検察側は、「他に類をみない悪質な犯行で、刑事責任は極めて重大」などとして、死刑を求刑しました。
26日の最終弁論で、弁護側は「被告は妄想に支配され、犯行当時、善悪の判断力が著しく低下した心神耗弱(しんしんこうじゃく)の状態だった」などと主張し、死刑を回避するよう求めました。
青木被告は最後に「私は異次元の存在から迫害を受け、人を殺して死刑になるために来た」「人を傷つけて申し訳ない」などと初めて自らの心境を述べました。