また、個装の栄養補助食品、レトルトのお粥、魚肉ソーセージ、ゼリー飲料など簡単に食べられる備蓄があると、さらに防災力がアップ。

なぜなら、災害時にケガをしたり体調不良のために食事作りができない場合もあるからです。西日本豪雨で被災したとき、私が産後1カ月で思うように身体が動かなかったこともあり、念のため手軽に食べられる食品も備えています。

最後に水について。西日本豪雨で被災したとき、真夏に約1カ月の断水になり、水の確保に本当に苦労したので、わが家では、ペットボトルの水を6箱(72リットル)と600mlのお茶を3箱(43リットル)の約100リットルを備蓄しています。
飲料用・調理用として1人当たりに必要だと言われる1日3日リットル×家族4人分の1週間分よりも少し多めに備蓄している理由は、西日本豪雨の際に産後1カ月だったこともあり、周りの方に助けていただくばかりだったので、今度はわたしが誰かの力になれたらいいなと思い、いざという時に「おすそ分け」ができるようにしているためです。
防災訓練でローリングストックを回す
全ての防災備蓄をローリングストックできるのが理想ですが、なかなか使わないものもあるので、わが家では夏休みや冬休みなどの長期休暇に子ども達と一緒に防災訓練を兼ねて防災備蓄を食べるようにしています。

また、子どもの急な発熱時には備蓄品のレトルトのお粥やゼリー飲料が大活躍!体調不良の子どもを連れての買い物は大変なので、とりあえず家にある備蓄品を食べさせ、子どもの体調が回復してから消費した分を新たに買い足しながらローリングストックをしています。

普段は、スーパーやコンビニで簡単に手に入る水や食料が、災害後には手に入らなくなります。災害の影響でお店が開けられない場合や、自分が大きなケガをして買い物に行けない場合も。そんな時に、役立つのが「防災備蓄」です。
わが家は西日本豪雨で被災したとき、備え不足のせいで災害期間をより過酷なものにしてしまいました。わたしのような大失敗をしないためにも、いざという時に役立つ防災備蓄を家に備えてくださいね。
川崎みさ(かわさき・みさ)
1985年生まれ、広島県在住。元海上保安官で2児のママ。船舶料理士、整理収納アドバイザー1級、ひろしま防災Jプログラムトレーナー。