海上保安官の経験を生かして暮らしに役立つ情報を発信する川崎みささんは、2018年の西日本豪雨の際、まったく備えをせずに自宅で被災。「子供達の被災期間をより過酷にしてしまった」という反省から、災害への備えを学び、「ひろしま防災Jプログラムトレーナー」の資格を取得。そんな、2児のママでもある川崎さんに、「水の備蓄」の必要性とやり方を教えてもらった。
文・写真=川崎みさ
備蓄なしで1カ月の断水
西日本豪雨災害で約1カ月間の断水を経験したわが家。災害が原因の断水は2週間で解消したものの、当時住んでいた広島県呉市では復旧直後に老朽化した水道管があちこちで破裂。再び断水になり、結果的に約1カ月間も断水が続きました。
お恥ずかしい話ですが、西日本豪雨災害が起こった時は夫婦ともに海上保安官で「災害が起こったら出動する」というイメージが強く、「家に何かを備える」という発想が無かったため、水をはじめ、備蓄をしていませんでした。
給水車から水がもらえない!
断水から数日後に、給水車が各公民館や集会所に回ってきてくれるようになりましたが、災害の混乱で整理券が配られることもなく、常に「早い者勝ち」の状態。
給水車が来る場所の近くに住んでいる方は何度も水をもらえていましたが、離れた所に住んでいたわが家は、断水期間中1度も給水車から水をもらうことができませんでした。
