海保式防災備蓄の3つのポイント
【ポイント1】作り慣れている
作る手順が分かっていると、いざという時も失敗して食材をムダにすることがありません。非常時は、あたふたしているので「作り慣れている」はとても大切です。
【ポイント2】食べ慣れている
非常時はただでさえ混乱しているので、食事くらいは「いつもの味」でホッとしたいですよね。実は、西日本豪雨で唯一、家にあった「乾パン」を5歳の娘に食べさせようとしたところ、初めて乾パンを見た娘から嫌がられてしまいました。「食べ慣れている」は、本当に大事だと再認識した出来事です。

【ポイント3】どこでも買える
スーパーやドラッグストア、コンビニで売っているものだと、買い足しのハードルが低いので「買って・食べて・買い足して」のローリングストックがしやすくなります。また、値段が高すぎるものは買ったり食べたりするのをためらってしまうので、なるべく手頃な値段のものを選んでいます。
何をどのくらい備える?
防災備蓄で悩むのが「量」ですよね。多ければ多いほど安心ですが、収納スペースにも限りがあります。また、量が多すぎると消費期限などのチェックが大変になることもあり、4人家族のわが家では引き出し2つ分の防災備蓄(3日分ほど)に5キロの無洗米(1週間分)を備えています。

海上保安庁の巡視船でも、「最後は米さえあればなんとかなる」と多めに積んでいたので、被災後からお米のストックは欠かさないようになりました。

そして、巡視船で船舶料理士として働いていた頃に、先輩方から口を酸っぱくして何度も言われていたのが「栄養バランスを考える」こと。限られた食材や予算の中でもバランスがとれるように、炭水化物やタンパク質だけでなく、野菜ジュースや小魚のおやつでビタミンやカルシウムを取れるようにしています。