「現金の回収役」とみて捜査も 不起訴に

仙台市太白区の80代男性から現金350万円をだまし取ったとして逮捕されていたベトナム国籍の男性について、仙台地方検察庁は9月16日付で不起訴処分とした。「公訴を維持するに足りる証拠を収集するに至らなかった」としている。

不起訴となったのは、千葉県船橋市に住む26歳のベトナム国籍の男性。
警察によると去年8月、男性と共謀した何者かが、警察官や検察官を装って仙台市太白区に住む80代の男性に対して電話をかけた。

電話では「あなたが事件に関与した疑いを晴らすため、資金を調査する必要がある」「現金を紙袋に入れてマンション敷地内の植え込みに置いてほしい」などと虚偽の内容を説明。被害男性は現金350万円をだまし取られた。

警察は詐欺容疑で男性を逮捕し、「現金の回収役」とみて捜査を進めていた。
逮捕当時、男性は「今は黙秘したい」と供述していたという。

仙台地検は16日、この男性を「公訴を維持するに足りる証拠を収集するに至らなかった」として不起訴処分とした。

仙台放送
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