1年ぶりに鳥取県を訪れた佳子さま。
公務の場では、2025年も鳥取ゆかりのアクセサリーを身につけられました。
9月13日、鳥取空港に到着された佳子さま。
ビビッドなピンクのワンピースにブラウンのジャケット姿で県民の歓迎に応えられました。そのコーディネートに合わせられたのが、耳元のイヤリング。こちらもつややかなピンク色です。
このイヤリングを作っているのは、境港市の水木しげるロードにある「はまゆう」。
市内の福祉事業所が4年前から運営しています。
事業所の利用者が作ったおにぎりや陶器と並んで店の半分ほどを占めるのは、「七宝焼(しっぽうやき)」のアクセサリー。
佳子さまがつけられたのと同じタイプのイヤリングもありました。
今回の『全国高校生手話パフォーマンス甲子園』に合わせて会場に出店していました。
一般社団法人はまゆう・若原紀子代表:
「びっくりが一番で、でもありがたい。おきれいな上に衣装とも合わせてすてきに飾っていただいていいなと思いました。ありがたいです」
13日、境港市の伊達市長から伝えられたそうです。
イヤリングを作ったのは、重度の聴覚障害がある渡部史也さん。
渡部史也さん:
「とてもうれしいです」
自分が作ったイヤリングを佳子さまがつけられたと知って大喜びです。
会場を訪れていた友人:
「知らなかった、やばい、びっくり!」
一緒に喜びました。
「はまゆう」は一般企業での就職が難しい人に「働く場」を提供する就労支援事業所で、14人の障害者が働いています。
渡部さんは、ここで同じように聴覚に障害がある人と一緒に、七宝焼のアクセサリーを製作しています。
七宝焼は、金属の素地にガラス絵の具を焼き付けて装飾する工芸品で、「七宝」という名の通り、美しい色彩が特徴です。
古代エジプトが起源とされ、日本には奈良時代に伝わりました。
手作りで、同じものが2つとない、いわゆる“一点もの”。
製作には時間と根気が必要ですが、七宝焼が大好きだという渡部さん。
佳子さまがお召しになったことで、さらにやりがいを感じているようです。
渡部史也さん:
「頑張ります」
佳子さまのご訪問で、鳥取の優れた手仕事にスポットがあたることになりました。