新米の季節を迎え価格高騰が続いている『コメ』ですが、広島県内では稲刈りシーズン真っただ中です。
そんな中、コメに注目したイベントが開かれました。

三原市大和町。標高は300mを超え、朝晩の寒暖差をいかした県内でも有数のコメどころです。

この町の神社で開催されたのが…「コメサンタフェス」
のべ500人が参加したイベントの仕掛け人、吉岡康仁さんです。
大和町で代々コメ農家を営んできた17代目です。


<吉岡さんのインスタグラム>
「コメサンタちゅう、精霊の一人や、大和町は庶民4000人と精霊が1人じゃ。わしら米農家、米作って頑張りよるけん、それだけは知っとってくれ。いい米作って、土地守ろうとしよるけん」

吉岡さんはSNSなどでおいしいコメを届けるお米の妖精「コメサンタ」として発信を続けています。

今年で4回目となる「コメサンタフェス」は稲刈りと音楽を融合したイベント。
この日は、県外からも多くの人が訪れ、稲刈りを体験しました。
吉岡さんは日本のコメの大切さやコメ農家の現状を考えてもらうきっかけにしたいと、このイベントにのぞんでいます。

【コメサンタこと 吉岡康仁さん】
「コメ農家がどんどん減っているので、そこを変えたい。もっと農家が増えればいいなという思いがある。強い意志でやっている」

費用はクラウドファンディングで募り、およそ240万円を集めました。


【宮崎から来た人は】
「娘たちもなかなかこういう経験ができないじゃないですか、今の時代的に。なので、経験してほしいなというのもあって(参加した)。
【娘さんは】
「刈るときに、できた感じがした」
【宮崎から来た人は】
「今回(コメの)値段が上がったりとかいろんなニュースがあったので、お米の大切さみたいなところを以前よりも考えるようになったというのはある。価値を感じるというか、大切にしたい文化だと思う」


音楽フェスの会場にあるのが、マルシェのスペースです。
三原市大和町のコメで作った麺が自慢の汁なし担々麺や、吉岡さんの田んぼでとれた『新米』がふるまわれました。

【食べた人は】
「コメの風味が…!コメ大好きなので、めちゃくちゃいいです」
「おいしい!」

【三原市・岡田吉弘市長】
「本当にすごいことだと思う。この三原市大和町の地域資源をフル活用したかたちで、これだけ多くの人を呼び込めるということ、この知恵というか、工夫に敬意を表したい」

吉岡さんも積極的にステージに立ち、発信します。

【コメサンタこと 吉岡康仁さん】
「今コメがなかなか作れないとか、農家さんの問題もある中で、今後こういったお米のことを、誰かに一日でも思ってもらえるようなそういうイベントをこれからもつくれたらいいなと思う」

会場には、吉岡さんの熱い思いに共感した広島出身の芸人たちも駆けつけ、お笑いライブも行われました。
笑顔と笑い声に包まれた「コメサンタフェス」。

コメの未来が大きく問われる中、その魅力を発信するため吉岡さんの活動はこれからも続きます。

テレビ新広島
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