広島市中心部に来月7日、2店舗目のオープンが決まったディスカウントストアのドン・キホーテ。その出店の狙いに迫りました。
【辰已キャスター】
「八丁堀エリアにこの秋新しくできるのが、驚安の殿堂ドン・キホーテ。大きな看板もドドーンと出ていますが、10月上旬開店ということで中の準備の様子はどうなっているんでしょうか」
既存店と直線距離でわずか350mの場所に2店舗目がオープンする「ドン・キホーテ」。
その気になる店内は…。
【ドン・キホーテ八丁堀西店・犬塚邦治店長】
「1階は生活必需品をメインとしているので、外国の方、近隣住まいの方、週末にお買い物に来られる方、共通してお買い物できるようなフロアになっている」
Q:八丁堀店とそれほど差はない?
「それは品ぞろえの数も違うし、既存店は夜の層もターゲットにした品ぞろえにしているので今回新規オープンするのとは大きく差がある」
“夜の客層”を意識し翌朝5時まで営業する「既存店」に対し、新店はオープン時間を既存店より1時間早め、夜も11時45分までに設定しています。
また、3階は若い世代に人気のコスメなどの雑貨フロア、4階はインテリア・家電・衣料品のフロアですが、家電製品は既存店よりも取り扱いを減らし、「ブランド品」や「自転車」は新店で取り扱わない差別化をしています。
その分、特に大きな力を入れるのが5階フロアです。
【辰已キャスター】
「来た瞬間から一番上は英語の表記です」
【ドン・キホーテ八丁堀西店・犬塚邦治店長】
「すべてインバウンドを意識した売り場になっている。あちらになぜかキーホルダーの横に包丁があったりとか…」
Q:海外の方にとっては包丁も日本の手土産として持って帰りたいものに入る
「そうですね」
実はこの場所に出店する一番の決め手になったというのが増え続けるインバウンド需要。
【ドン・キホーテ八丁堀西店・犬塚邦治店長】
「(広島に来る外国人観光客が増え)既存店では賄えないような規模になっている。両立できるという確信があったので、近隣で2店舗出店に至った」
Q:既存店でもう少しインバウンドを強化したいなと思っていた矢先にいい物件が空いた?
「それはありますね。正直あります」
そのため食料品がメインだった既存店よりもインバウンド向けの商品をおよそ1.6倍増やし「免税専用」レジも増設。
1階の一般レジと場所を切り離すことで免税手続きによる一般客の待機時間も減らします。
【ドン・キホーテ八丁堀西店・犬塚邦治店長】
「まだ準備中ですけど…カプセルトイコーナー、海外のお客様若い層のお客様にも人気ありますので、このコーナーも既存店にはないコーナーになる。また新しいNEWドンキがみなさんにご提供できると思うので、ぜひ一度ご来店いただければと思う」
「地域の生活」需要と「インバウンド」需要を狙う“ハイブリッドな店舗”を掲げる八丁堀西店は来月7日にオープンです。
《スタジオ》
広島市中心部には先週スシローがオープンし、10月2日にはイケア広島がイオンモール広島に、10月31日には広島もとまち水族館が旧そごう新館跡にオープンします。
ドン・キホーテやスシローは、インバウンド需要が見込まれます。
コロナ前とコロナ後の外国人観光客を比較すると67万人増加し、昨年は過去最多となっています。
【コメンテーター:広島大学大学院・匹田篤准教授】
「インバウンドは以前は”爆買い”などと言われましたが、ドン・キホーテも”安さの殿堂”と謳っていますが、インバウンドはモノから事へ、消費から体験へと変わって来ていると言われています。ドン・キホーテは安さより体験を売ろうとしているのかなと感じました」