これでは眠れないばかりか、たとえ眠れたとしても十分に副交感神経に切り替わらず、リラックスしていない状態で朝を迎えることになってしまいます。目が覚めても疲れているということになってしまうのです。

理想は2時間リラックス

理想としては、帰宅し、食事や入浴など日常に必要なことを一通り終えてから2時間、リラックスするための時間を持ちましょう。その2時間の間に、ストレッチをしたり、音楽を聴いたり、マッサージをしてもらったりして、交感神経から副交感神経に切り替えるわけです。

帰宅の遅い人というのは、帰るやいなやバタバタと食事を摂り、カラスの行水程度に入浴し、ろくに心身のリラックスをはかることなく寝床に入ります。酒を飲んで帰った日などは、着替えすらせずにそのままベッドに倒れ込むということもあります。

すぐベッドに入ってもいい睡眠になるとは限らない(画像:イメージ)
すぐベッドに入ってもいい睡眠になるとは限らない(画像:イメージ)

これではいい睡眠が取れるはずがありません。

平日の1日を2つに分けるとすると、仕事で活動している時間と休息している時間です。これは簡単に意識されますが、この2つのリズムが交感神経と副交感神経の切り替えによってなされているということにはなかなか気づきません。

多忙なビジネスシーンを乗り切るにあたっては、ぜひこのことを意識し、上手に切り替えをしていくことを意識してください。そうすれば、多少の無理をしても、心身を健康に保っていくことができます。

寝床で「書類をちょっと」はNG

毎日忙しいと時間を有効に使おうとして、寝床で横になりながら、ちょっと書類に目を通しておこうなどということをついしてしまいます。気持ちはわかるのですが、これはよくありません。

書類に目を通すということは、日本語にしろ英語にしろ、言語を理解するという作業になります。これは、脳の前頭葉から側頭葉にある言語中枢を刺激するということで、これが眠りを邪魔するのです。