秋の味覚、サンマが福岡の店頭にも並び始めた。近年は不漁が続き価格が高騰していたサンマだが、今季は「嬉しい異変」が起きているという。
今季はサイズが大きく脂の乗りもいい
福岡市早良区のすし店『福ずし』。店内には食欲をそそる香りが漂う。店内のオーブンで香ばしく焼き上げられていたのは秋の味覚、サンマだ。近年、不漁が続いていたサンマだが、今季はサイズが大きく脂の乗りもいいという。

『福ずし』の大将、溝上雄一さんは「近年はもっと細い、一回り二回り小さめのサンマが多かったんですけど、今年は今の時期にしては、結構、大きめのものが入ってきています」と今季のサンマに納得のようすだ。

脂の乗った大振りのサンマを前にして訪れた客も「やっぱり旬のものは最高ですね」と舌鼓。思わずカウンター越しの大将に「去年は食べた記憶がないな」と呟く。大将は「去年は『小さいね』って言って、食べなかったんですよ」と大将は笑顔で返した。

待ちに待った今季“初”の旬の味覚を堪能する。
味だけでなく価格も前年の半額
では、今季のサンマの価格はどうなのか? 博多の台所『柳橋連合市場』の鮮魚店を覗くと「サンマ、いいのが入っています」と威勢のいい声がかかって来る。店には今季初となるサンマが入荷していた。

『船津商店』社長の舩津健一さんは「毎年、出始めは小さかったり高かったりなんで、正直、期待はあまりしていなかったんですけど、実際、サンマが入って来てみたら、すごくモノがよくてびっくりしました」と思わず顔も綻ぶ。店主も太鼓判を押す今季のサンマなのだ。

「うちが入れているのが150gから170gのサイズで、きょうは800円ですけど、例年ですとこのサイズでも1000円超えていてた」と味だけでなく価格も納得と話す船津社長。

さらに大きいサイズのサンマは、前年の半額程度だという。
おいしいサンマの選び方は?
近年、不漁続きで庶民の味から高級魚になっていたサンマ。美味しいサンマの選び方を舩津社長に教えてもらった。
まずは「サンマの頭。サンマの頭から後ろが膨らんでいるの分かります? これが肥えているサンマですね。ここが盛り上がってムキッとマッチョなサンマの方が美味しいです」

そして「上から見た姿。厚みも厚いですし、それがやっぱりいい」。

さらに「口先が黄色いものが、鮮度が高い」のだという。

美味しいサンマを選び“秋の味覚”を楽しんでみてはいかが?
(テレビ西日本)