2025年の荒茶生産量で、鹿児島県が2年連続で全国1位を獲得した。農林水産省が2月20日に発表した統計によると、鹿児島の荒茶生産量は初めて3万トンの大台に乗り、2位の静岡県の2万4100トンを大きく引き離した。長年続いた静岡優位の構図を覆し、「かごしま茶」の躍進が改めて示された形だ。

静岡との逆転劇、さらに差を拡大

荒茶生産量を巡る鹿児島と静岡の競争は、近年劇的な変化を見せている。鹿児島は2023年まで長年にわたって静岡に次ぐ2位の座に甘んじていたが、2024年に初めて逆転を果たした。この年、鹿児島が2万7000トン、静岡が2万5800トンを記録し、ついに「茶どころ静岡」の牙城を崩したのである。

そして2025年、鹿児島はさらに生産量を伸ばし3万トンに到達。静岡との差は約6000トンまで拡大し、2年連続日本一の地位を確固たるものにした。この2年連続の快挙は、鹿児島の茶業界にとって歴史的な出来事となっている。

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生産者の責任感と誇り

日置市の茶生産者は、この朗報を前向きに受け止めている。「これからは日本の茶業を支える産地として、さまざまな海外、国内需要に応えられる産地として責任を感じる。あらためて日本一になることで『鹿児島のお茶は日本一』と消費者に分かってもらえるのは強みになる」と語り、日本一の座に就いたことによる責任の重さと、同時にブランド力向上への期待を示した。

この発言からは、単に生産量で勝ったという喜びだけでなく、日本茶業界全体を牽引していく使命感が感じられる。鹿児島の茶生産者たちは、国内外の多様な需要に応えていく覚悟を新たにしているのだ。

2年連続日本一・鹿児島茶が示す“量と信頼”
2年連続日本一・鹿児島茶が示す“量と信頼”

業界団体・行政のコメント

県茶業会議所の柚木弘文会頭は、「2年連続日本一はかごしま茶が全国から信頼される産地であることを改めて示すもの。産地としての責務を果たしながら、かごしま茶のブランド価値向上に努める」とコメントを発表した。

2年連続での日本一獲得は、一過性の成果ではなく、継続的な品質と生産体制の充実を証明するものだという認識を示している。今後は産地としての責任を果たしつつ、ブランド価値の向上に取り組む姿勢を明確にした。

塩田知事も「大変うれしく誇りに思う。茶業関係者のたゆまぬ努力の成果であり、深く敬意を表する。かごしま茶の国内外における販路拡大や認知度向上への取り組みを支援していく」とコメントを寄せた。県としても、この成果を一時的なものに留めることなく、長期的な視点でかごしま茶の発展を支援していく方針を示している。

かごしま茶の未来への展望

今回の2年連続日本一獲得は、鹿児島の茶業にとって新たなステージの始まりを意味している。3万トンという大台突破は、量的な成長を示すだけでなく、品質面でも全国から信頼される産地として認められていることの証左でもある。

生産者が語るように、国内外の多様な需要に応えていく体制の構築が今後の課題となるだろう。また、県や業界団体が掲げるブランド価値向上の取り組みも、持続的な成長には欠かせない要素だ。

静岡との長年にわたる競争を経て勝ち取った日本一の座。鹿児島の茶業界は、この成果を足がかりに、日本茶業界全体の発展に貢献していく新たな責務を背負うことになった。3万トンの大台突破という歴史的な節目を迎えた鹿児島茶の今後の展開が注目される。

(動画で見る▶2025年産荒茶生産量 鹿児島が2年連続日本一)

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