アメリカのトランプ大統領は24日、ホームレス(路上生活者)の排除に向けた大統領令に署名しました。

「街頭での犯罪と混乱の終結」と題された大統領令では、「前のバイデン政権で国内での路上生活者は27万4000人あまりに増加した」と非難し、「その多くは薬物依存症や精神疾患を抱えているとして、公共の安全が脅威にさらされている」と指摘しています。

大統領令は州などがホームレスを街頭から排除し、治療施設に収容することを可能にする内容で、ボンディ司法長官に対し行政による拘束権限を制限した判例を覆すよう指示しました。

具体的には、違法薬物の使用や野宿、不法占拠を禁止する州などに対し、優先的に助成金を支給するほかホームレスの治療や回復、自立を促進しない「住宅優先政策への支援を終了させる」ことなどを求めています。

トランプ氏は「ホームレス嫌い」で知られ、首都ワシントンに点在するホームレスのテントを「見苦しい」として、市長に対し撤去を要請していました。

大統領令についてアメリカメディアは「強制的な治療は非倫理的で効果もなく、違法だ。人々は安定した住宅と医療へのアクセスを必要としている」との声を紹介しています。

フジテレビ
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国際取材部
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