そして、その足りない部分をどう埋めて、どう仕上げて相手に届けるか。それがリーダーの役割だと思っています。

大事なのは「みんなで仕上げる」意識

100点を求めたところで、じゃあ100点って何?って思うんですよ。だって人も時代も変わっていく。

本人が「これは100点だ」と思って提出しても、明日にはその本人がもっと成長してて、その100点が80点に見えるかもしれない。だから、どんな完成度でも出してくれたことにまずは「ありがとう」なんですよ。

上司は部下の仕事を「仕上げる」覚悟を持つ(画像:イメージ)
上司は部下の仕事を「仕上げる」覚悟を持つ(画像:イメージ)

僕の仕事は、30点だったらそれに70点足して、ちゃんと100点で世に出すこと。だから「できないことがあるのは当たり前」で、「そのまま出す」ことが悪いわけじゃない。

人は急に伸びることもあるし、ゆっくり伸びることもある。そのタイミングは人それぞれだから、気長に待つし、ちゃんと補ってあげればいいだけの話。

大事なのは、「みんなで仕上げる」っていう意識。完璧な人なんていないから、リーダーはそれをちゃんと受け止めて、仕上げる覚悟を持つこと。それができたら、チームはすごく強くなると思います。

部下は仕事の成果で褒めなくていい

マネジメントに悩むって、誰しもあると思うんですよ。僕も、過去に100人規模の上長を任されたことがありますけど、うまくいかないことなんて山ほどありました。若手の成果が出ない、自分は人を育てられてないんじゃないか…そう思うときこそ、冷静になって考えてほしいんです。

まず「成果が出ていない」って、何をもってそう思うのか。基準がはっきりしないまま落ち込んでも意味がない。人と比べてるのか、上司に言われたのか、自分の理想像と違うのか─どこが原点なのかを明確にしていないと、ただのネガティブスパイラルに陥っちゃう。

そして、僕は「嘘でもいいから褒めろ」って思ってるタイプです。仕事の成果を無理やり褒めるんじゃなくていいんです。