褒めるきっかけは自分から探す
たとえば「清潔感あるよね」「挨拶ちゃんとしてるね」でもなんでもいい。それだって立派な評価だし、人として大事な部分だと思うから。褒めるきっかけを自分から探してあげるだけで、部下の目の輝きって変わるもんです。
育成にしても、ゴールの設定が大事。「3カ月で一人前になれ」って言われたって、そりゃ無理な子もいる。3年かかる子もいる。そもそも人間は機械じゃない。性格、経験、適性、全部ひっくるめて成長速度は違うんだから。

そして人間関係ってご縁だから、10年後に助けてもらうなんてことも全然ある。そのためにも、今目の前のひとりを雑に扱わないこと。愛を持って接すること。僕はそこだけはぶれずにやってきたつもりです。
ちなみに「愛」っていうのは自分から出すものもあるし、相手からもらうものもある。もし、もらえなくなってきたなって思ったら、そこは無理する必要はない。愛が薄くなったら、それは離れるタイミングかもしれない。それくらいでいいと思うんです。マネジメントって難しい。でも愛を持って人と向き合うこと。これさえ忘れなければ、きっと大丈夫です。
職場の人は「合わなくて当たり前」
「この人と働くと楽しいな」と思える人って、肌感や空気感が合う人なんですよね。逆に、なんか違和感あるなって思う人って、話の流れを読めなかったり、空気をちょっと壊すような行動を取ったりしてくる。
たとえば、みんなで盛り上がってる会話に突然別の話題をぶっ込んでくるとか、そういう“間”のズレがあると、「あれ?」ってなる。そういう小さな違和感の積み重ねが、「この人、なんか合わないな」って感覚になるんですよね。
でも、そもそも「全員と気が合う職場」って、ありえないと思っています。人が10人いれば、何となく“はみ出す人”がひとりくらいはいる。たぶんどこの職場でも、そういうちょっとズレてる人の話が出てくるもんなんですよ。
気が合う人を早めに見つける
だからこそ大事なのは、「誰と気が合うか」を早めに見つけること。チーム全員とうまくやろうとするより、2~3人でも話しやすくて感覚が合う人がいれば、それで十分楽しい職場になる。逆に、「全員とうまくやらなきゃ」って思うと、それがかえってストレスになっちゃう。
職場に期待しすぎると、しんどくなります。そもそも、親ですら合わないときがあるんだから。血がつながってる親でも、話のテンポや考え方が違うことはある。
それを思えば、職場の人と合わないのは、当たり前のこと。だから僕は、「最初から全員とうまくやろうとしない」っていうスタンスでいます。そのほうがずっと楽だし、自然と相性のいい人たちといい関係を築けると思っています。

ながの社長
宮城県の総合建設業「株式会社リンクロノヴァ」の代表取締役。YouTubeチャンネル「ながの社長のハッピーチャンネル」を運営するクリエイター。