上司、同僚、部下との会話で「あれ、伝わっていないな」と感じることはあるだろう。それが「まぁ、いいや」で終わればいいが、のちに自らの仕事に響いてくることもある。
その「伝わっていない感じ」は、アドバイスをする際もそうだ。相談されたことで、熱心に助言したとしても刺さらなかったり、受け入れてくれないことも。
5万人を教えた人気研修講師・濱田秀彦さんが仕事で伝える際のコミュニケーション方法を6つのシーンにわけて解説する『仕事で伝えることになったら読む本』(アルク)から、「なぜ、アドバイスが受け入れられないのか?」を一部抜粋・再編集して紹介する。
助言しても思い通りに動かない
部下や後輩にアドバイスするのは意外に難しいものです。相談されて「こうしてみては」とアドバイスしても「それはもうやってみましたがダメでした」と返され、「ならばこうしてみれば」と言うと「それはこういう理由でできません」と拒否される。
また、部下や後輩が効率の悪いやり方をしているのを見かねて「こうしてみれば」と助言しても、なかなかこちらの言う通りにはしてくれません。
この状況は、プライベートでも起こります。相談がある、と友人に呼び出され「力になってあげよう」と思い、アドバイスしても、なかなか友人は受け入れない。結局モヤモヤしながら帰ることになる。仕事上のアドバイスシーンとまったく同じです。
せっかくのアドバイスが受け入れられないのはなぜでしょうか。それは、解決を急いでしまっているからです。