「ご飯を食べなかったりすると、腸内細菌のエサになる食物繊維が腸内で空っぽの状態となります。すると腸内の“水分の保留機能”にも影響が出てしまい、腸に水分が入ってきてもすぐに流れ出てしまい蓄えたり吸収できなくなったりするのです」

(画像はイメージ)
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こんな状態で大量の汗をかけば、水分補給をしてもすぐには大腸の細胞に吸収されず、「大腸の水分」が減った状態が続いてしまう。

食事の重要性が分かったところで、その内容にも注意してほしい。

食物繊維の多いオクラとモロヘイヤがおすすめ(画像はイメージ)
食物繊維の多いオクラとモロヘイヤがおすすめ(画像はイメージ)

食物繊維を意識することがポイントで、夏が旬の食材で言えば「オクラ」「モロヘイヤ」「桃」などが挙げられる。

「オクラはとろろやキムチなどを混ぜたつゆで冷やしそうめん。モロヘイヤはお浸しやカレーに。夏が旬の桃はオリゴ糖もたっぷりで腸にうれしい果物です」

「辛い」「冷たすぎる」「生もの」は避けて

その一方で避けてほしいのが「辛いもの/刺激物」「冷たすぎるもの」「生もの」だ。

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「どれも胃腸への影響があることが理由です。例えばアイスなどは、冷たいままで腸まで届いてしまうと機能低下の原因になります。また加熱調理されていない卵や魚などの“生もの”は消化に時間がかかることから、その分胃腸に負担がかかります」

もちろん絶対に食べてはいけないというわけではない。まずは「胃に負担がかかる食事」だと意識してみてはいかがだろうか。

“寒暖差の大きさ”が胃腸にも影響

また食事以外では、夏独特の気温差が胃腸に大きな影響をもたらすとのこと。

室内との気温差が大きいと胃腸にも影響する(画像はイメージ)
室内との気温差が大きいと胃腸にも影響する(画像はイメージ)

「30℃を超える外気とクーラーが効いた室内との温度差で、自律神経は乱れやすくなります。この自律神経の乱れが胃腸の蠕動運動や機能低下に繋がりやすいのです」と小川さん。

近年の夏は真夏日だけでなく猛暑日になる日も増え、「冷房の温度設定が低くなりすぎないように注意する」「室内では上着を羽織る」などの対策もしておいた方が良いかもしれない。