4月14日、宮崎県で急に“ひょう”が降り、多くの人々が驚いた。小林市では“ひょう”が地面や車に打ち付ける様子が撮影された。気象予報士によると、“ひょう”は発達した雷雲の中で形成され、大気の不安定さが原因である。注意が必要な気象現象だ。
各地で “ひょう”の映像が撮影された

4月14日、宮崎県内各地で“ひょう”が降った。宮崎県小林市で午後3時半頃に撮影された映像を見ると、地面や建物の屋根に“ひょう”が打ち付けているのが分かる。
Q.“ひょう”とは、どのような気象現象?
古山圭子気象予報士:
“ひょう”は、発達した雷雲の中で作られる。最初は小さな氷の粒だが、実は雲の中は上下に空気が入り乱れていて、その中で動いているうちに、粒の周りに水や氷の粒がくっついて、雪だるま式に大きくなっていく。その重みに耐えられなくなったものが、“ひょう”や“あられ”となって、地上に降ってくる。

突然の“ひょう”に恐怖を感じた方もいたようだ。小林市で午後3時半ごろに撮影された映像を見ると、車に“ひょう”が勢いよく打ち付けている様子がわかる。撮影した男性は「パチンコ玉くらいの大きさだった。窓ガラスが割れそうで怖かった」と話していた。

県北部でも“ひょう”が振った
県北の高千穂町でも午後1時半ごろに“ひょう”が降った。14日は、県内各地でひょうが降ったり、雷が鳴ったり、不安定な天気だった。この日の日正午の天気図を確認してみよう。

古山気象予報士:
正午時点で朝鮮半島付近には低気圧があった。この低気圧に向かって南から湿った空気が流れ込んできて、地上は春の空気だったが、上空はまだ寒冷渦と呼ばれる冬の寒気が残っていた。冷たい冬の空気は重いので、頭でっかちのようにバランスが悪くなり、大気の状態が不安定で次々に雷雲が発達した。
“ひょう”は突然降ってくる。大気の状態が不安定な時は、注意が必要だ。
(テレビ宮崎)