天皇皇后両陛下の長女・敬宮愛子さまは24歳の誕生日を迎えられました。
誕生日に先立ち、宮内庁は、愛子さまの近況を明かしました。

初めての公式外国訪問としてラオスを訪問するなど、皇族としての務めに励みつつ、社会人2年目を迎え、日本赤十字社の嘱託職員としてのお仕事にも真摯に取り組まれているということです。
愛子内親王殿下のご様子
愛子内親王殿下には、12月1日に満24歳のお誕生日をお迎えになります。
この一年のご活動を振り返りますと、皇族としてのお務めに励まれつつ、日本赤十字社の嘱託職員としてのお仕事にも真摯に取り組まれ、お忙しくも充実した日々を送っていらっしゃいます。
今年も様々な宮中行事やご公務に臨まれました。
戦後80年に当たる今年、両陛下とご一緒に沖縄県、長崎県、東京都慰霊堂にお成りになりました。また、式典で初めておことばを述べられたほか、初めて外国を公式に訪問されるなど、新たなご経験も積まれた一年になりました。
宮中での行事としては、1月に講書始の儀と歌会始の儀にご出席になりました。
講書始の儀では、服装史、国際経済学、免疫学といった、人文・社会科学や自然科学に関する分野のご進講を関心深くご聴講になりました。
歌会始の儀は、昨年までは大学の試験やレポートなどがありご出席が叶わなかったことから、初めてのお出ましとなりましたが、内親王殿下には、学生時代から和歌にご関心がおありになったこともあり、宮中の伝統的な歌会の行事に深く感じ入られたご様子でした。
また、同じく1月に皇居内で行われた皇宮警察の年頭視閲式にも、両陛下とご一緒にご臨席になりました。青空の下、音楽隊の演奏が華やかに響く中で、様々な部隊で編成された皇宮護衛官の凛とした姿や日頃の取組の成果をご覧になり、日々の地道な努力に対する感謝とお労いの気持ちを改めてお持ちになりました。
2月には、宮内庁新浜鴨場で行われた外交団接遇行事に初めてご出席になり、佳子内親王殿下とご一緒に、各国大使などの外交団の方々を、心を込めておもてなしになりました。伝統的な鴨猟とともに、各国大使と親しくお話しする貴重な機会を楽しまれたご様子でした。
3月には、国賓として来日されたブラジルの大統領ご夫妻をお招きしての宮中晩餐に初めてご出席になりました。
これに先立ち、ポルトガル語のご挨拶を練習されるとともに、関係資料に目を通され、両陛下から宮中晩餐での所作やふさわしい話題などについてのご助言を頂かれるなど、皇室の一員として心を込めて賓客の皆様をお迎えになるご準備をなさいました。内親王殿下には、大統領ご夫妻や随員、その他の招待者の方々と楽しくお話をされ、ブラジルの気候や自然、文化などについて理解を深められました。
4月と10月には、園遊会にご出席になりました。今年からお道筋が変更になり、両陛下とは別の場所を回られました。多くの招待客に丁寧にお声をおかけになる中で、長年にわたって各界で活躍されるなど豊かな経験をお持ちの方々からお聞きになるお話は、新しい発見や知見を得ることが多くおありになり、貴重な機会になったご様子でした。
両陛下がお催しになった宮殿での茶会にもお出ましになりました。
6月には、日本学士院賞本年度受賞者及び新会員等茶会、日本芸術院賞令和6年度受賞者及び新会員等茶会に、8月には、第9回アフリカ開発会議に出席された各国首脳夫妻等のための宮中茶会に、11月には、文化勲章受章者及び文化功労者等との茶会にご陪席になりました。
いずれの茶会においても出席者の皆様と和やかにご歓談になり、第一線で活躍されている方々のお話から学ばれることが多くおありになったと伺っています。
また、大阪・関西万博にあわせて訪日された国王陛下や王室の方々を、両陛下が御所にお招きになったお席にご陪席になった際には、打ち解けた雰囲気の中で各国の王室の方々と交流がおできになったことをうれしく思われました。
9月には、悠仁親王殿下成年式の加冠の儀にご参列になりました。内親王殿下には、お従兄弟さんでいらっしゃる悠仁親王殿下の、加冠の儀やその後の宮殿南車寄でのご立派な立ち振る舞いをご覧になり、感慨深く思われるとともに、悠仁親王殿下が成年式の日を迎えられたことを心から祝福していらっしゃいました。
今年も宮内庁楽部の雅楽演奏会にお出ましになりました。4月には春季雅楽演奏会を、10月には天皇陛下とご一緒に秋季雅楽演奏会をご鑑賞になり、内親王殿下には、楽器や舞の所作、装束などについて質問を重ねられながら、楽部技術指導員からの説明を熱心にお聞きになりました。
5月から7月にかけての皇后陛下のご養蚕の間には、繭搔き、毛羽取り、繭切り、天蚕の繭の収穫などの作業をお手伝いになりました。また、御養蚕所の主任や助手、侍従職の職員とともに、皇居内の桑畑において、蚕の餌となる桑の収穫や桑の木の剪定をなさいました。
また、年間を通して宮中祭祀にも心を込めて臨んでいらっしゃり、元始祭の儀、昭和天皇祭の儀を始めとする多くの宮中祭祀にご参列になり、ご拝礼になりました。
戦後80年の節目となった今年は、両陛下とご一緒に、6月には沖縄県へ、9月には長崎県へお成りになりました。
内親王殿下には、それぞれのお成りにおいて、先の大戦で尊い命を落とされた方々への慰霊のお気持ちを深められました。
また、甚大な被害に見舞われた地を実際に訪れ、ご遺族が経験された大変な苦難の一端に触れられたことなどを通じて、これまでの多くのご苦労の道のりに思いを致されました。そして、戦争体験者やご遺族、語り部の方々が、苦難と努力の歴史や平和の尊さを次の世代に語り継ぎ、平和を大切に守っていこうと取り組まれていることに、心からの敬意をお持ちになるとともに、ご自身も平和への強い思いを新たにされました。
10月には、東京都慰霊堂で、両陛下とご一緒にご供花になり、人々の苦難を思い、犠牲となられた方々に哀悼の意を表されました。内親王殿下には、震災や空襲などで多くの尊い命が失われたことやご遺族のご苦労に思いを寄せられ、震災や戦争の悲惨さ、平和の大切さについて、改めて深くお感じになったご様子でした。
11月には、映画「ペリリュー -楽園のゲルニカ-」のチャリティ上映会にお出ましになりました。
太平洋戦争末期のペリリュー島における激戦を描いたアニメーションを通して、壮絶な戦いが繰り広げられたペリリュー島の歴史について理解を深められるとともに、戦争の凄惨さや理不尽さ、命の尊さを切にお感じになりました。
先の大戦で亡くなられた多くの方々への追悼のお気持ちから、3月10日の東京大空襲、6月23日の沖縄慰霊の日、8月の広島・長崎原爆の日と終戦記念日にはご黙祷をなさり、平和への祈りを捧げられました。
また、自然災害で亡くなられた多くの方々への追悼のお気持ちから、1月1日の令和6年能登半島地震発生日、1月17日の阪神・淡路大震災発生日及び3月11日の東日本大震災発生日にもご黙祷をなさいました。
内親王殿下ご単独でのご公務としては、3月に神奈川県横浜市において行われた、北極域研究船「みらいⅡ」の命名・進水式にご臨席になりました。
内親王殿下には、日本初となる砕氷機能を備えた研究船である「みらいⅡ」が、これまで観測が困難であった北極域の研究活動に大きく貢献することが期待されていることをお聞きになり、関係者の努力に対してお労いの言葉をかけられるとともに、「みらいⅡ」の今後の活躍に期待を寄せられています。
5月には、第23回世界災害救急医学会開会式にご臨席になり、初めて「おことば」をお述べになりました。
ご臨席に当たり、内親王殿下には、主催者から事前に災害医学や救急医学の現状や意義などについてのご進講をお受けになり、近年の自然災害の激甚化・頻発化による災害救急医学の重要性を再認識され、そのことを「おことば」で述べられました。さらに、世界各国の専門家の知見が結集するこの会議を通じた、災害医療と救急医学の一層の発展や国際協力の深化を願われました。
同じく5月には、「2025年日本国際博覧会会場ご視察」のため、大阪府へお成りになりました。「世界赤十字デー」に合わせて国際赤十字・赤新月運動館をご訪問になるなど、様々なパビリオンに足を運ばれました。
博覧会会場を巡られながら、世界の多様性と豊かさ、未来社会の可能性を感じられ、実り多い2日間をお過ごしになりました。
続いて、令和6年能登半島地震復興状況等ご視察のため、石川県へお成りになりました。内親王殿下には、初めての被災地へのご訪問となりましたが、被災当時の様子やこれまでの復興への歩みについてお聞きになり、能登半島の被災地の現状や被災者の方々の思いに直に接することがおできになったことを大変印象深く思われたご様子でした。
9月には、新潟県にお成りになりました。
防災推進国民大会に初めてご臨席になり、翌日には、平成16年の新潟県中越地震で大きな被害を受けた旧山古志村(現在の長岡市山古志地域)をご訪問になって復興の歩みをご覧になりました。2泊3日のご滞在を通して、全国的な防災・減災に向けた取組や活動について多くの気づきを得られた有意義なご訪問となりました。
この3回の地方へのお成りにおいては、ご自身が関わられている赤十字やボランティアの活動について多くのことを学ばれる機会があり、そのご経験を今後のお仕事にも生かしていくことができればというお気持ちをお持ちでいらっしゃいます。
そして、9月には「第50回愛馬の日」ご臨席のため、JRA馬事公苑へお成りになりました。様々な馬術や馬に関する文化について関心を深められるとともに、当日は子どもたちを含む多くの人々が会場を訪れ、馬と触れ合ったり、馬事文化を楽しんだりしていたこともうれしく思われました。
11月には、初めての公式外国ご訪問として、ラオスをご訪問になりました。
様々な場所を訪れてラオスの歴史、伝統・文化や自然に触れられ、得難いご経験をされた今回ご訪問は、かけがえのない思い出として深く心に刻まれるものとなったご様子です。
内親王殿下には、トンルン国家主席、パーニー国家副主席及びソーンサイ首相を始めとするラオス政府の方々への表敬やご接見の機会を頂き、また、旅の安全や将来の幸せを祈願する「バーシー・スークワン」の儀式や晩餐会を催していただくなど、心のこもったおもてなしを頂かれたことを心から有り難く思っていらっしゃいます。
そして、温かく迎えていただいたラオス国民の皆様や、今回のご訪問にご尽力いただいた全ての方に深く感謝されています。ご訪問を通じて、両国の温かい友情の絆が人々の交流により育まれ、発展してきたことを実感なさった内親王殿下は、日本・ラオス両国の国民の相互理解や関心が更に高まり、両国の友好親善と協力の関係がより一層進展することを願っていらっしゃいます。
ご一家でのお出ましとしては、5月に天皇陛下とご一緒にウィーン少年合唱団の公演をご鑑賞になり、美しい歌声を今年もお楽しみになれたことをうれしく思われました。
9月には、両陛下とご一緒に東京2025世界陸上競技選手権大会をご覧になりました。34年ぶりの日本での開催となった今大会において、世界中のアスリートが一堂に会して繰り広げた熱戦をご覧になり、スポーツの素晴らしさとそこで生まれた人々の絆に心を動かされたご様子です。
11月には、第25回夏季デフリンピック競技大会 東京2025の水泳競技を両陛下とご一緒にご観戦になり、聴覚に障害を持つ選手たちの健闘とこれまでの努力に、心からの拍手を手話で送られました。
内親王殿下には、今回の大会を契機として、障害を持つ方々に対する社会の理解と協力が更に広がり、今後ともデフアスリートが育っていくとともに、障害の有無にかかわらず、お互いを尊重し、協力し合う共生社会の形成が進められていくことを願っていらっしゃいます。
ご一家でのお過ごしでは、6月に、内親王殿下が小学生の時から可愛がっていらっしゃった犬の「由莉」が亡くなるという悲しい出来事がありました。
内親王殿下には「由莉」と命名され、ご幼少の頃から一緒に成長されてきた大切な存在でしたので、両陛下共々、淋しくお思いになりながらも、これまで多くの方から折々に「由莉」に温かい気持ちを寄せていただいたことや、「由莉」の長寿を支えていただいた方々に心から感謝していらっしゃいます。
また、ご一家には、猫の「みー」が昨年の夏に亡くなり、猫の「セブン」が一頭で淋しくなってしまったのではないかというお気持ちから、今年の8月後半に生後4ヶ月半の保護猫(雌)をお迎えになりました。
この三毛の子猫は、ご家族でご相談になって「美海(みみ)」と名づけられ、現在9歳になった「セブン」とともに可愛がっていらっしゃいます。内親王殿下にとって、一緒に暮らしている猫やカメなどとの触れ合いの時間は、心安らぐひとときとなっています。
7月と9月には、ご一家で那須御用邸附属邸においてご静養になりました。ご滞在中、近隣の施設にお出ましになったほか、御用邸内では警察犬の訓練をご覧になり、警察犬と触れ合われました。また、ご散策や天体観測、サワガニ取りなどを通して那須の豊かな自然を堪能され、ご家族で穏やかな時間をお過ごしになりました。
8月には、ご一家で須崎御用邸においてご静養になりました。御用邸前の海で泳がれたり、浜を歩いたりされながら、様々な海の生き物や貝殻を見つけられました。
須崎御用邸でも警察犬の訓練をご覧になり、警察犬と触れ合われました。また、御用地内を散策されたり、自転車に乗られたりと、以前のご静養の日々も思い出されつつ、6年ぶりの須崎御用邸での滞在を楽しまれました。
日本赤十字社では、青少年・ボランティア課の職員として、赤十字奉仕団等のボランティアに関する情報誌の編集や研修会及び会議の運営などの業務を担当していらっしゃいます。
ご入社2年目となり、日々多くの学びを得られつつ、業務にも少しずつ慣れてこられているご様子です。5月に行われた全国赤十字大会では、昨年に引き続き、運営スタッフとして従事されました。

週末などのお時間がおありの時には、両陛下とご一緒に皇居内を散策され、厩舎の馬や警察犬と触れ合われたり、職員と一緒に屋外でバレーボールやテニス、バドミントンをなさったりするなど、体を動かされることも楽しみにしていらっしゃいます。
この1年間、愛子内親王殿下には、多くの方々に支えていただかれながら、日々研鑽を重ねられ、皇室の一員としてのご経験をお積みになるとともに、社会人としての歩みも一歩一歩進めていらっしゃいます。

そのような中で、国民の皆さまから温かく見守っていただかれていることに感謝されながら、お健やかに24歳のお誕生日をお迎えになろうとしています。
