元長野県議の丸山大輔被告が、妻を殺害した罪に問われている裁判。3つ目のテーマ「現場の状況と痕跡」の審理が終わり、検察側は改めて「物取り犯の犯行に見せかけた被告人の犯行」と主張。弁護側は「第三者の犯行と考えるのが自然」と主張した。
「現場の状況と痕跡」の審理
元長野県議会議員の丸山大輔被告(50)。2021年9月、塩尻市の自宅兼酒蔵で、妻・希美さん(当時47)の首を何らかの方法で圧迫し、殺害した罪に問われている。
初公判で丸山被告は「妻を殺害したのは私ではありません」と起訴内容を否認した。
この記事の画像(11枚)3つ目のテーマ「現場の状況と痕跡」の審理では、これまで酒蔵の従業員などの証人尋問が行われ、11月8日は検察・弁護側双方が意見を述べる論告・弁論が行われた。
検察側「偽装工作を行った犯行」
検察側は「現場の靴跡が事務所の出入り口から金庫の方へまっすぐ向かっていたこと」「金庫以外は物色されていなかったこと」などから、「金庫の場所を知っていた者の犯行」と指摘。
靴跡についても、「被告人の履いていたテニスシューズのデザインと一致するとの鑑定結果は信用できる」として、「物取り犯の犯行と見せかける偽装工作を行った被告人の犯行」と主張した。
弁護側「第三者の犯行」
一方、弁護側は、「事務所には毎月10人から20人の客が訪れ、金庫の場所を知る機会があったこと」「金庫の鍵を差したままにしていることがあったこと」などから、「第三者でも金庫の現金を持ち出すことは容易だった」と説明。
靴跡の鑑定結果についても「かかとの部分の模様が異なり、完全に一致するものはなく、結果は信用できない」として、「第三者の犯行と考えるのが自然」と主張した。
次の裁判は11月11日、4つ目のテーマ「事件前後の被告の言動」について審理が行われる。
(長野放送)
この記事に載せきれなかった画像を一覧でご覧いただけます。
ギャラリーページはこちら(11枚)