上越新幹線に初“グランクラス”

 3月16日、大勢の鉄道ファンなどが集まる中、新潟駅の新幹線ホームに入ってきたのは稲穂と朱鷺の羽をイメージしたマークがあしらわれたE7系車両。これにより上越新幹線にも初めてグランクラスが導入された。

 
 
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新車両が導入される一方で、役目を終えるのが2001年に導入された2階建て車両・E4系の「Max」だ。
 

 
 
 
 

この二階建て新幹線を長らく利用する客は…

Maxを利用したことがある客:
2階建ての上の方から見る景色がいいな~と子どもながら思っていた…

 
 

今では上越新幹線を象徴する車両となっていますがE7の導入により来年度末に全車両が 引退する予定になっている。

 
 

あの“名物広告”も見納め…

2階建て新幹線が姿を消すと共に車両内の“あの“感動”広告も終了となってしまう。

女性の写真と共に一言、言葉が添えられているあの名物広告。
上越新幹線に乗ったことがある人なら、知っている人も多いのではないだろうか?
 

 
 

2011年5月からMax限定で掲示されていた広告 「東京新潟物語」だ。シリーズ化されたこの広告は春夏秋冬でフレーズを変えながら8年間にわたりMaxの車内に張り出されてきた。
スポンサーは長岡市の老舗の酒蔵「吉乃川」 。
 

 
 

この広告に込めた思いを峰政 祐己社長はこう話す…

吉乃川 峰政 祐己社長:
ふるさとという自分を育ててくれた場所と、新しいことに挑戦していく場所東京という場所を対比しながら成長していくストーリーが出来たらいいのではないか…ということで始まった。

 
 

初めて上京する学生…久しぶりに帰省する家族など様々な人が利用する上越新幹線。
東日本大震災が発生し「故郷」の大切さがクローズアップされる中、東京新潟物語は新潟から上京する人々が抱く様々な思いを女性目線で表現してきた。

例えば、初めて新潟から上京した時の心境を語った
「東京に来た日。よし頑張るぞと、一人で乾杯した」

 
 

遠距離恋愛で、新潟と東京に離れて暮らす男女の心の葛藤を描いた
「東京と新潟。ふたり何してるか知らない日がふえていく。」

 
 

遠距離恋愛もいいな。離れていると本当に好きだとわかるから。

 
 

様々な心の機微が描かれている…。

中でも社長のお気に入りの作品は…

吉乃川 峰政 祐己社長:
『きょう、大人のお酒の味を知りました。』っていうのがね…。
涙が浮かんでいるこのカット好き。多分僕もこんな時期があったと思う…

 
 
 
 

この心を打つ広告にMaxの乗客の中には、自分自身の感情を投影していた人も少なくない。

この広告を見ているMaxの乗客:
故郷に帰省するときは懐かしくて、良い気持ちになるなと思い出させてくれる…

 
 

そんな東京新潟物語もMaxの完全引退を前に今月末で終了することに…
シリーズの最後を飾る1 枚はこちら。
「帰省から東京へ戻る日は もう一度初心に帰って上京する日。」

 
 

吉乃川 峰政 祐己社長:
僕らが初心に戻って新しいことにチャレンジしていく …

新しい時代とともに無くなるものがある一方で、それは新たな挑戦の機会なのかもしれない。
 

(新潟総合テレビ)

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