“高校ペン児”が日本一を目指して競い合う「まんが甲子園」が、8月に高知市で繰り広げられた。2024年のテーマは「バディ」と「白」で、テーマに沿った漫画を制限時間内に仕上げなくてはならない。2023年の大会で厳しい講評を受けた高知県勢の土佐高校は、その悔しさを糧に挑む。
制限時間内にテーマに沿った作品を
8月3日と4日の2日間にわたって、高知市文化プラザかるぽーとで『第33回全国高等学校漫画選手権大会』、通称『まんが甲子園』が開催された。
この記事の画像(14枚)まんが甲子園の本選には、予選を勝ち抜いた高知商業高校・高知追手前高校・土佐高校の高知県勢3校を含む33校が出場した。3人~5人が1組になり、テーマに沿ったストーリーや構図を考え、1枚の漫画を仕上げる。
「まんが甲子園」に参加する“高校ペン児”たちは、「もっと明るい方がいいんじゃない」と試行錯誤しながら作品を作り上げていく。
2023年から敗者復活戦をなくし全ての出場校が、2日間・2つのテーマで作品を作る。2024年のテーマは1日目が「バディ」、2日目が「白」だった。それぞれ5時間半の制限時間で作品を作る。
特に、2日目の「白」のテーマで、土佐高校生徒は「絶望的ですね」「隙間が埋まらないとか、色が似たようになるとか、描いてみた後の問題が大きくて」と、苦戦していた。
そして、4日午後4時すぎに入賞10作品が発表された。
1位は高岡龍谷高校 2位に土佐高校
最優秀賞に輝いたのは富山県の高岡龍谷高校だ。
高岡龍谷高校3年の米田鈴華さんは「このメンバーで、ここまでちゃんと2カ月話し合って協力して、仲を深めながらできたことがとてもうれしいです」と喜びを語った。
高岡龍谷高校が最優秀賞を受賞したのは、新番組で現れた5人組の戦隊ヒーローの作品。右から2番目の白いスーツのヒーローが、第5回の放送ではうすいピンク色になり、第10回ではもっと濃いピンクに変わってしまう。最後には敵から「ねえ一緒に洗濯するのやめない!?」とツッコまれてしまうという3コマの漫画だ。
そして、2位を勝ち取ったのは、2023年と全く同じメンバーで挑んだ土佐高校。前回の大会で厳しい講評を受けた5人は、その悔しさを糧に今回すばらしい成績を残した。
土佐高校の作品は、誰もが知っているサンタとトナカイの「バディ」を、広がりを見せるように描いたことが高く評価された。
土佐高校2年の田村好さんは「とてもうれしいです。ちょっとまだ夢みたいで。親に見せて『とったよ!』ってやりたいです。成長する姿をお見せすることができたので、すごく誇らしく思っています」と笑顔で話した。
さらに、土佐高校は、苦戦していた「白」でも帯屋町賞を受賞し、W受賞の快挙となった。
2024年の全作品は「まんが王国・土佐」のホームページで公開されている。
(高知さんさんテレビ)