7月の消費者物価指数は、変動の大きい生鮮食品を除き前年同月比で2.7%上昇し、35か月連続の上昇となった。特に在庫不足が続いているコメは値上げ幅が大きく、コメを原料とする「せんべい」などの製品価格にも影響を及ぼす可能性がある。
コメ値上げ幅が”約20年ぶり”18%に
コメが値上がりする中、消費者物価指数の上昇幅が3カ月連続で広がった。
この記事の画像(10枚)7月の消費者物価指数は、変動が大きい生鮮食品を除いた指数が2023年の同じ月と比べて2.7%上昇し、35か月連続で上昇した。
電気代は、政府による負担軽減策がいったん終了したことで、22.3%と大幅に上昇し、第二次オイルショックの影響を受けた1981年3月に次ぐ、43年ぶりの上げ幅となった。
また、在庫不足が続いているコメは、コシヒカリ以外のうるち米が18.0%、コシヒカリは15.6%上昇し、いずれも20年3か月ぶりの上げ幅となった。
“せんべい”などコメ原料の製品も打撃…
ここからは、コメの物価上昇の影響について詳しく解説する。
木村拓也キャスター:
物価上昇が35ヶ月連続、約3年続いている中で、在庫不足が続いているコメが、20年3ヶ月ぶりの上昇幅になりました。コシヒカリ以外のうるち米が18.0%、コシヒカリは15.6%と凄まじい数字となっています。
理由としては、猛暑による生産不振で流通量が減少していることや、外食需要も高まっていることが影響しています。また、コメを主な原料としている製品も値上がりしており、せんべいが16.1%、おにぎりも5.7%と値上がりし、その他に寿司なども上昇しています。
遠藤玲子キャスター:
結構、上がっていますね。
木村キャスター:
昭和46年創業の米菓専門店「赤坂柿山」の担当者に聞いたところ、「商品のリニューアルに合わせて少しずつ値上げはしている」とのことです。
ただ、値上げの理由はコメの価格上昇ではなく、燃料費や人件費など別に要因があるということです。現状は事前に手配したコメがあるので、コメ値上げの影響はないといいますが、「今後もコメの値上げが止まらないようであれば、対策を考えなくてはならない」と話していました。
青井実キャスター:
お店側が対策を考えなくてはならないのは、可哀想ですね。
SPキャスター中村竜太郎さん:
定食屋さんに行くと、ご飯山盛りを無料でサービスするとか、それを売りに集客している飲食店もあるのに、それができなくなると経営が厳しくなるのではないかと心配です。
木村キャスター:
農水省の担当者にお話を伺ったところ、「来週・再来週には新米も出回るようになる。今までより価格は落ち着くのでは」とのことなので、買い溜め、買い占めはしないでいただきたいです。
(「イット!」 8月23日放送より)