【6】車の中

外気温が高い日、直射日光が当たる場所で駐車している時など、エンジンを止めた車の中は高温になりやすい。子供の存在を忘れ、親や保育者が、車や園の送迎バスに子供を残したまま離れてしまう事件が毎年のように報じられている。

短時間であっても子供やペットを車内に残して車から離れないように。

日本自動車連盟の2012年の実験によれば、8月の気温35度の環境でミニバンを駐車し、午後12時から4時間炎天下に置いたところ、何も対策をしていない黒のミニバンは車内温度が57度まで上がったという。

同実験では、エアコン停止からわずか15分で熱中症指数が「危険」ランクに達したという。

サンシェードをしても駐車中の夏の車の中は危険な暑さに(画像はイメージ)
サンシェードをしても駐車中の夏の車の中は危険な暑さに(画像はイメージ)

またサンシェードを装着する、窓を3センチほど開けるといった対策をした場合でも、車内温度は車内温度は平均42~45℃に。温度を低く抑える効果は低く、人や動物が耐えられない温度となった。

これらのことからも、いかに車の中が熱中症になりやすい環境かがわかるだろう。

なお、日本自動車連盟の別の実験(2016年)によれば、車内が高温になっている場合、以下の方法が最も効率よく温度を下げられたという。

(1)窓を全開にして、車のエアコン(オート)を外気温導入、温度設定をLo(最低)にして走行する。
(2)2分後に窓を閉め、エアコンを内気循環にして3分間走行する


日常生活の中に熱中症の危険は潜んでいる。紹介した6つの場面を忘れずに、対策を行ってほしい。
 

(日本気象協会推進「熱中症ゼロへ」プロジェクト より)

日本気象協会推進「熱中症ゼロへ」https://www.netsuzero.jp/

熱中症の症状と応急処置はこちら↓
https://www.fnn.jp/articles/-/703427

暑さに強くなる「暑熱順化」の方法はこちら↓
https://www.fnn.jp/articles/-/702836

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