熱中症といえば晴れて暑い日になるイメージがあるかもしれないが、曇りや雨でも、屋外だけでなく室内でもなる可能性がある。
熱中症の3~4割が住居で発生しているというデータもある。
日本気象協会が、熱中症になりやすい以下の6つの場面の対策を公開しているので、要点を紹介する。
【1】屋外での作業中
【2】キッチンで火を使う時
【3】スポーツをする時
【4】スポーツ観戦時
【5】家にいる時
【6】車の中
【1】屋外での作業中
言うまでもなく、夏場に屋外で作業をする場合は常に熱中症の危険にさらされている。特に、以下のような場面では注意が必要だ。
・通気性の悪い衣服や保護具を着用する場合
・高温多湿、直射日光、無風などの条件下で作業を開始した初日~数日間
・体が暑さに慣れていない時期(夏の初め頃や梅雨の晴れ間など)に急に暑くなった日や、体が涼しさに慣れてしまったお盆明け

屋外での作業時は、以下の点に気を付けてほしい。
・帽子や日除けなどで直射日光を遮る工夫をし、扇風機などで風を通す
・打ち水も効果があるが、風通しが悪い高温多湿の場所では湿度が上昇し、逆効果になってしまうので注意
・できるだけ一人で作業しないようにする
・「暑さ指数(WBGT)」の測定器があれば、チェックしながら作業を
【2】キッチンで火を使う時
キッチンで火を使って調理をすると、熱とともに蒸気による湿気が発生して高温多湿の環境になるため、注意が必要だ。
・調理中は常に換気扇を回す
・エアコンをつけて室温を調節する
・火を使わず電子レンジでの加熱に置き換えるなど、調理方法や器具を工夫する
・保温系の家電は熱を持つので、こまめに電源を切る
など、気温を上げないように工夫しながら調理しよう。