全国で相次ぐクマの被害を防ぐ取り組みが、愛媛でも進められています。松山市の企業がAIを使ったクマの検知システムを開発し、全国の自治体から問い合わせが寄せられています。

被害者数が去年の約2・7倍の230人にのぼるなど、今年東北地方を中心に相次いでいるクマによる被害。

「今年の漢字」も「熊」に決まるなど、2025年を象徴する深刻な事態となっています。こうした被害の軽減に役立てようと開発されたのが…

アイムービック・大濱悠介執行役員:
「こちら『クマミるAI』といいます」

AIでクマを検知し、出没場所などを通知するシステム「クマミるAI」です。

Webサイト制作やシステム開発を行う松山市の企業、「アイムービック」が鹿児島県の企業と連携して開発したこちらのシステム。

大濱悠介執行役員:
「カメラの前をクマが通り過ぎましたっていう瞬間を、今イメージしています。(AIが)クマだって判定したら、ここに通知がポンと出るような形になる」

カメラが捉えた映像から最短3分でAIがクマを検知し、システム利用者にクマの出没の通知がLINEで届く仕組みとなっています。通知のURLをタップすると実際に撮影された映像を確認することができるほか…

アイムービックフロントエンドエンジニア・永見崚一郎さん:
「このクマが危なそうだなと思ったら、住民の方に防災無線であったり、公式のラインであったりで、お知らせすることが可能となっております」

システムから簡単に、自治体の公式LINEや防災メールなどで、住民に知らせることもできます。

大濱悠介執行役員:
「一番の強みは、電源とネットがいらないっていうところになります」

太陽光パネルで給電し、SIMカードで通信できるため、場所を選ばずに設置出来るのが一番の特長です。

大濱悠介執行役員:
「クマ被害が深刻な自治体から優先的に機器の貸し出したりとか、テスト導入でご提供するみたいなところを進めてますね」

10月下旬のリリース以降、全国の自治体などから問い合わせが相次いでいるという「クマミるAI」。クマの冬眠が明ける2026年の春を目標に、各自治体での導入を目指しています。

大濱悠介執行役員:
「一番大事なのは、根本的な解決になるのは、できるだけ熊と人が合わない環境を作るっていうのが大事かなと思ってはいます。『クマミるAI』を通して取れたデータだったりとか、そういうクマの生態情報から、より現実的な対策に発展していくことができるとすごい嬉しい」

クマ被害の根本的な解決を目指して。愛媛発のシステムがクマ被害の軽減に、一役買えるか注目されます。

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テレビ愛媛
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