オーストリアで修業を積んだパン職人が、ふるさと熊本で念願の自分の店を3月に開いた。そのユニークな店名にも注目だ。
オーストリアなどで修行を積んだ店主
この春オープンしたベーカリー「踊るカンパ二オ」は、熊本・西原村の役場近く、真新しい住宅街にある。「カンパ二オ」とは、ラテン語で「パンを分け合う人々」という意味だ。
この記事の画像(9枚)看板商品のプレッツェルや定番の食パンに、クロワッサン。ほかにもライ麦を使ったこだわりのパンなどが所せましと並んでいる。
――動きがリズミカルですね
「踊るカンパ二オ」店主・吉田祥武さん:
「踊るカンパ二オ」ですから、自然とパンを作っていれば嫌なことも忘れる
まるで踊るようにパンを作る店主の吉田祥武さんは、玉名市出身の30歳。20歳でパン職人になり、これまで神戸、鎌倉、そしてオーストリアで修業を積んだ。
「いつかは熊本県内で自分の店を」という10年来の夢を、景色にほれ込んだ西原村でかなえた。
見ておしゃれ、食べて飽きないパン
訪れた客は「2回目、3回目に来ると違う種類のパンが並んでいる。種類がすごく多い」や「インスタグラムを見て来た。おしゃれ。全て。小物もこだわって展示されているので、とてもかわいい」と話していた。
店内の雑貨は、ヨーロッパの蚤の市で吉田さんが集めたもので、パンの評判とともに「写真映えする」とSNSで話題になっている。
店でトップクラスの人気だという「りんごのカレーパン」は、ピリ辛で生地が驚くほどモチモチ。キーマカレーはスパイスが利いていて、ときどきリンゴの甘さがきて、いいバランスの味だ。
日本よりもさらにパン文化が盛んなヨーロッパで修業したことで、「より身近で日常の中にあるパン」をコンセプトに据える吉田さん。常連客にも飽きがこないよう、「日替わりパン」を作るなど工夫を凝らす。
吉田さん「毎日パン作りできて幸せ」
「踊るカンパ二オ」店主・吉田祥武さん:
楽しい。毎日パン作りができて幸せ。オーストリアのパンってあまり聞きなじみがないと思うが、日本風にアレンジしているので楽しんでもらえれば…
「踊るカンパ二オ」と、ユニークな名前のその店では「パン作りが楽しくて仕方がない!」職人が、きょうも心を躍らせてパンを作っている。
(テレビ熊本)