家族には栄養があっておいしいものを食べてもらいたい。けれど、仕事から帰ってから料理をするには時間に限りがある…。 

家電ライターの田中真紀子さんは、料理には手を抜かずに時間に余裕を持ちたい人には、調理家電の導入を検討してみてほしいという。 

料理中は手が離せない…(画像はイメージ)
料理中は手が離せない…(画像はイメージ)
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「電気調理鍋は、加熱している間、ほったらかしにして別の活動をできます。予約機能も便利で、朝、素材を入れて予約をすれば、帰宅してすぐに出来立ての料理を食べることができます。また、帰宅してすぐセットすれば、出来上がりを待つ間に他の家事をしたり、一休みしたりした後に仕上げに入るなどの使い方もできますよ」(以下、田中真紀子さん) 。

しかも最近の電気調理鍋は調理のプログラミングが進化して、とてもおいしくできるという。 

魅力的だが、調理家電には、「電気調理鍋」や「電気圧力鍋」など、様々なタイプが出ており、何を選んでいいのかわからない人も多いだろう。田中さんに調理家電のトレンドと選び方を聞いた。 

「電気調理鍋」と「電気圧力鍋」の違いは圧力

調理家電を選ぶうえでまず押さえておきたいのが、「電気調理鍋」と「電気圧力鍋」の特長だ。両者は見た目もそっくりなものが多いが、決定的な違いは、“圧力”の有無だ。

電気調理鍋は、火力と調理時間を自動で制御する調理家電。素材と調味料を投入し、スイッチを入れるだけでほったらかしで調理ができる。料理のバリエーションは、カレーやシチュー、肉じゃが、煮魚などの煮込み系、スープ・汁物などはもちろん、蒸し料理もでき、パスタも投入するだけでOKだ。離乳食作りにも活用できる。 

シャープの「ヘルシオ ホットクック」(画像提供:シャープ)
シャープの「ヘルシオ ホットクック」(画像提供:シャープ)

「電気調理鍋では、 “かき混ぜ機能”が高性能なシャープの『ヘルシオ ホットクック』の独占状態でしたが、最近はハイアールなどの各メーカーからもかき混ぜられるタイプが出てきて、選択の幅が広がっています」 

一方、電気圧力鍋は、電気で圧力を自動調整し加圧調理ができる調理家電。トロトロの豚角煮や、骨まで柔らかい煮魚など、従来は火加減を調整しながら圧力鍋を使って仕上げていた料理が、素材を投入するだけでお任せで完成。 

田中さんは、電気調理鍋と電気圧力鍋を選ぶ際には、加圧調理を使った料理をしたいかどうかをポイントに考えてみるといいという。 

「電気圧力鍋は、気を使う加圧調理でもほったらかしでOKなのが魅力ですが、加圧と減圧に時間がかかる点が見落とされがちです。長時間の煮込みが必要な料理以外は、かえって時間がかかってしまい非効率になることも。搭載された機能が自分に必要かどうか見極めてください」 

田中さん注目の「オートクッカー ビストロ」

調理家電の中でも田中さんは、電気調理鍋と電気圧力鍋の両方の特長を備えたパナソニックの「オートクッカー ビストロ」(税込7万9200円)に注目している。 

パナソニックの「オートクッカー ビストロ」(画像提供:パナソニック)
パナソニックの「オートクッカー ビストロ」(画像提供:パナソニック)

「『オートクッカー ビストロ』は、“鍋底かきまぜ”機能と圧力調理を両方搭載している点が革新的。電気調理鍋・圧力鍋にとって、かき混ぜと圧力調理の両立は長年の課題だったのです」 

この両立によって、加圧調理をして素材を柔らかくした後に、かき混ぜながら調味料をまんべんなく絡めて煮詰めることができるようになり、人が作ったような本格的な煮込み料理が可能になったそうだ。さらに、火力も強いので、チャーハンや炒め物までできるという。 

手間のかかる炊飯を全自動化! 

もう一つ、田中さんが注目しているのは、パナソニックの「自動計量IH炊飯器」(税込3万9600円)だ。 

パナソニックの「自動計量IH炊飯器」(画像提供:パナソニック)
パナソニックの「自動計量IH炊飯器」(画像提供:パナソニック)

この炊飯器は、米タンク(2kg)に入れた無洗米と、水タンク(600mL)に入れた水を自動で計量し、予約したタイミングで炊き上げてくれるというものだ。専用アプリを使えば、外出先から炊飯を始めたり、予約時間の変更もできる。 

炊きあがったら、炊飯釜をそのまま“おひつ”として食卓にサーブできる点も便利だ。

炊き立てを食卓に(画像提供:パナソニック)
炊き立てを食卓に(画像提供:パナソニック)

「米と水を量って炊飯予約をするのってなかなか手間ですよね。せっかく炊飯予約をしても、思った時間に帰れなかったりと、働いていると、炊き立てのご飯を食べる生活が難しい。それを解消してくれるのがこの炊飯器だと思います。しかも、正確に計量してくれるので、おいしく仕上がります」 

ただ、一度に炊飯できる量は0.5~2合なので、子どももいる家族だと全員分を一度にまかなうことは難しい。そこで、お弁当用としたり、遅く帰る家族の帰宅時間に合わせたりなど、フレキシブルに活用するのがおすすめだという。 

何かとあわただしい新生活。料理をサポートして、時間に余裕を作ってくれる調理家電の導入を検討してもいいかもしれない。 
 

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田中真紀子
家電ライター。早稲田大学卒業後、大手損害保険会社、地域情報誌を経て2003年にフリーライターとして独立。子育てと家事、仕事の両立に悩む中、取材を通して家電の魅力に目覚め、以来家電専門の道に進む。日々多忙なため、常時200を超える最新家電に囲まれながら、手をかけずに家事がこなせる家電探しと使いこなしを探求している。雑誌やWebでの記事執筆・監修は年間300本以上で、テレビ・ラジオ出演も多数。

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