ロシア・カムチャツカ半島沖で7月30日、M8.7の地震が発生し沿岸に津波が押し寄せた。
千島列島では約2700人が高台へ避難し、パラムシル島では停電が発生し、水道も一部被害を受けているとみられるという。
津波が押し寄せ…周囲一帯が水に覆われる
7月30日、ロシア・カムチャツカ半島沖を震源としてM8.7の巨大地震が起きた。

ロシアの国立研究所は1952年以来、最も強い地震だと明らかにした。
撮影者:
波が道路に近づいてきます。コンテナが流された。大変だ。

地震によって発生した津波が、千島列島パラムシル島の沿岸部を襲った。
津波に巻き込まれた車から撮影されたとみられる映像では、運転手が向いている方向から、濁った水が押し寄せてきている。

助手席側もすでに水で覆われ、身動きが取れなくなっているようだ。
撮影者は、急いで屋根に避難。しかし、車体が流されそうになるほどの津波が押し寄せ続け、周囲一帯は水に覆われていた。

千島列島北部パラムシル島で、高台に避難した人が撮影したとみられる映像には、工場が沈む様子が映されていた。

撮影者:
私たちの工場は、もう沈んでしまった。

現地の非常事態相は、当局の職員がカムチャツカ半島南東部の観測所で、3mから4mの津波を目視で確認したとしている。

ドローンで撮影された千島列島パラムシル島沿岸部の様子では、倉庫のような建物やタンクのある辺りが水に飲まれ、海に向かって水がひいていく様子が見てとれる。
一時停電が発生…水道も一部被害を受ける
これほどの津波をもたらした地震発生の瞬間、病院では手術中に地震が発生した。

患者を守ろうと医師らがとっさの行動をとる間、揺れが続いていた。
病室の天井は崩落し、床は崩れてきたものでグチャグチャだ。

奥のベッドでは、落ちてきたパネルのようなもので頭を守っているような様子もみられた。

病院で被災した人:
落ち着いて。
病院で被災した別の人:
どう落ち着くの。
ロシアのタス通信によると、千島列島ではこれまでに約2700人が避難した。地元メディアは、カムチャツカ地方で数人が負傷したと伝えている。

また、サハリンの州知事は、今回の地震で津波が発生したパラムシル島では電力網が損傷を受けた可能性があると発表した。

一時、停電が発生し、水道も一部被害を受けているとみられるという。
(「イット!」7月30日放送より)