学歴詐称問題をめぐり伊東市の田久保眞紀 市長は7月7日、辞意を表明した上で出直し選挙に立候補する考えを明らかにしました。一方で市議会の議長などに示した“卒業証書”は持参することはありませんでした。

7日夜に開いた会見で辞意を表明したのは伊東市の田久保眞紀 市長です。

田久保市長をめぐっては市が発行した最新の広報誌や報道機関が依頼した経歴調査票に「東洋大学法学部卒業」と記されている一方、実際には除籍されていたことがわかっています。

田久保市長はこの問題が浮上した際、市議会の中島弘道 議長などに卒業を証明する資料として“卒業証書”を見せていて、7日の会見では「この証書については卒業アルバムと在籍期間証明書、私の上申書と共に静岡地検に提出することにした。捜査の対象として調べてもらう」と述べました。

このため、疑惑の“卒業証書”に関する質問が相次ぎ、まず、卒業証書が「本物であると胸を張って言えるか?」という問いに田久保市長は「私の中では本物だと思っているが、大変残念ながら、いま私の方で本物だと証明するための卒業証明書が取れていないので、こうなった以上はきちんとした捜査機関でお調べいただいて、その結果を待ちたい」と話し、同席した阿部・吉田・三瓶法律会計事務所の福島正洋 弁護士は「検察が調べることはいろいろあるが、真贋の鑑定は出来る」との見解を示しています。

田久保市長は同日午後、報道陣の取材に応じた際、「卒業証書を持参するのか?」という質問に「はい。市民にしっかりわかるように説明したい」と口にしていたことから、記者から「卒業証書を見せてほしい」という意見が出ましたが、福島弁護士は「辞職を表明しているので田久保は何の力もないただの一般人。かつ、刑事告発されていて、被疑者という一番弱い立場に転落したことになる」と説明した上で「これを守る刑事弁護人として刑事事件の証拠を安易に公開することは出来ない」と拒絶しました。

また、「私文書偽造ではないか?」という声もあがりましたが、福島弁護士は「上申書の中身に触れることはしない」と回答を避けています。

田久保市長は出直し選挙に立候補するということです。

テレビ静岡
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