マクドナルドのドライブスルーに入るため“逆走状態”で道をふさぐ車……。強引な割り込みの目的は、子ども向けハッピーセットの「星のカービィ」だった。さらに店内では、子どもが泣きながら店員に「これもらえないんですか?」と訴えるなどの状況も発生。
こうした事態を受け、日本マクドナルドは、今週末に予定されていた「カービィ」とのコラボの中止を発表した。
店内もドライブスルーも激混み
3月1日、全国各地のマクドナルドが大混雑した。お目当ては、ハッピーセットの「星のカービィ」コラボだが、混んでいたのは店内だけではなかった。
この記事の画像(9枚)店舗前では“逆走”状態で車が道をふさぎ、その後ろにも“渋滞”ができていたという。
動画を撮影した人は「いつ事故が起こるんじゃないかって、ちょっと不安でヒヤヒヤしながら見てました。白い車が完全にふさいでしまっているので、パーキングにも入れないっていう状態になってました」と語る。
動画は、片側1車線の道路で撮影された。撮影者の車がマクドナルドの駐車場へと向かう途中、対向車線の白い車が強引に割り込み、ドライブスルーに並んだのだ。
しかし、ドライブスルーは、カービィを求める車列で遅々として進まず、白い車は道路をふさぐ形で“立ち往生”状態に。
しびれを切らした車が、対向車線を逆走するように白い車を避けていったが、あわや正面衝突という状況になり、クラクションの音が響き渡った。
動画を撮影した人は「(白い車の)運転手をにらみつけるようにして通っていった方もいたので、あ、この車が渋滞の原因だったんだなと気づいた。道に出てまで並んでるっていう状況が初めて見たので、“カービィ渋滞”ってすごいなと思いました」と、当時の様子を振り返った。
「星のカービィ」コラボは1日で完売 フリマサイトでは…
危険な“カービィ渋滞”まで引き起こしたハッピーセットの「星のカービィ」コラボ。
全国のほとんどの店舗で、わずか1日で完売となったが、SNSでは「うちの子にカービィ残しといてよ~」、「40個買ってる人がいて、後ろに並んでる人、全滅」と、ハッピーセットが買えなかった“カービィ難民”があふれていた。
一方で、大手フリマサイトをみると、ハッピーセットのカービィの転売品が大量に出品されている。ハッピーセットは500円前後なのに対し、転売されていたカービィのぬいぐるみは、高いもので1個1580円と、3倍以上の値がつけられていた。
では、マクドナルドの混雑は、近年問題となっている“転売ヤー”によるものだったのだろうか?意外な証言も聞かれた。
店内の動画を撮影した人によると、「泣いてる子どもも…。一番多かったのは主婦の方で、子どものために買われてるのかなっていう層が一番多くて…。わが子のために大量のハッピーセットを注文している親世代の姿が多く見られた」という。
その一方で、「小学生の子だと思われる子が泣きながら、店員さんに『これもらえないんですか?』みたいな話をしていて。子どもたちのためのものが、ハッピーセットだと思うんですけど。自分としても悲しいなっていう」と、楽しみにしていた「カービィ」を手に入れられず、泣いている子供の姿を見て心を痛めたとも話していた。
一部で混乱も生じた事態を受け、日本マクドナルドは、今週末に予定されていた「カービィ」とのコラボの中止を発表している。
(「イット!」3月4日放送より)