「届く、伝わる、情報発信の改革に取り組んでまいります」
“県政刷新”を掲げ、35歳で福井県知事に初当選を果たした石田嵩人知事。だが、臨んだ初めての県議会では、いまだ自分の言葉で意見を述べる場面が少なく、県議との議論はかみ合わない状況が続ている。
知事の真意問う再質問が相次ぐ
石田知事にとって就任後初となる本格的な論戦の場、2月定例県議会。議員からは、知事自身の考えやビジョンを問う声が相次いだ。
清水智信県議:
「石田知事の『こうしたいんだ』と、福井県の子育て環境をこうしたいんだっていう、何か熱い思いを聞かせていただければありがたい」
野田哲生県議:
「具体的な対策について、もう少し踏み込んでご答弁をいただきたい」
しかし、議員からの最初の質問に対し、石田知事は事務方が作成したとみられる文章を読み上げることが多かった。そのため、知事自身の言葉や思いを引き出そうと県議が再質問をするも、やはり思いは届かず…再び手元の答弁書に目を落とし、読み上げる対応が目立った。
報道陣には「具体性を持って話しているつもり」
この姿勢について報道陣から問われた知事は、ここでも―
「自分の気持ちを、思いを、一生懸命伝えておりますので、今後もそうしたスタンスは崩さず、自分の思いをしっかりと届けるということをしたいと思ってます」
「具体的に語っているという認識か」という問いには、「そこは一生懸命自分の中で具体性を持って話させていただいてるつもりですし」と繰り返した。
正面から答えず、噛み合わない議論
石田知事のこの“答弁スタイル”は3月11日に開かれたハラスメント対策特別委員会でも。議題は、特別職の退職金の支給制限について。セクハラ問題で辞職した杉本前知事に退職金6000万円が支給されたことに端を発した、この議論。
選挙戦からハラスメント撲滅を掲げていた石田知事にとって、重要施策の一つだ。
山浦光一郎県議から「最も重い(懲戒免職相当)のみ対応し、それ以外は従来通り支給するという考え方で十分ですか?」と問われた知事。
これに対し「十分か十分でないかということについては、我々としても全力を尽くして、議会での議論を踏まえて、全力を尽くして議論して策定した案を提示させていただいた」と答弁。
「全力でやるかどうかということではなくて」と委員が重ねて問うも、質問に正面から答えることはなく、答弁が噛み合わない場面が散見された。
「全力でやるかどうかということではなくて」と委員が重ねて問うも、質問に正面から答えることはなく、答弁が噛み合わない場面が散見された。
県議会は12日、13日と議論の最終局面となる予算決算特別委員会が開かれる。
知事が目指す「届く、伝わる情報発信」。それを実現するためには、まず知事自身が自分の言葉で語ることが求められている。
