自民党・派閥の政治資金パーティーを巡る裏金事件で、安倍派事務総長の高木毅衆院議員が、5年間で1,019万円のいわゆる“キックバック”を受け取っていた。
福井選出のほかの国会議員2人にも報告書への不記載が判明し、有権者からは「もう辞職した方がいい」「投票先を考えないといけない」といった厳しい意見が相次いだ。

県選出議員3人「キックバックあった」

福井2区選出の高木事務総長は22日、2018年からの5年間で派閥からキックバックを受けた1,019万円について、政治資金収支報告書に記載していなかったことを明らかにした。

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安倍派・高木毅事務総長:
初心に戻って一からしっかりと信頼を勝ち得て、仕事がしっかりできるよう頑張っていきたい。

金の使い道について「不正な支出はなかった」とした上で、「いわゆる政治活動費、同僚や後輩議員との意見交換会や交通費に使っていた」と説明した。高木事務総長は「できる限り速やかに政治資金収支報告書を訂正する」としている。

一方、福井1区選出の稲田朋美衆院議員は、2021年と2022年にキックバックを受けた82万円について、政治資金収支報告書に記載していなかったことを明らかにした。
派閥に納めていなかったパーティー券収入と合わせて196万円を「直ちに派閥に返還する」としている。

このほか、山崎正昭参院議員の事務所は「派閥から4万円ほどのキックバックがあった報告を受けた」と説明した。
滝波宏文参院議員の事務所は「派閥からのキックバックはなかった」としている。

今回の事件では、安倍派の国会議員3人と3つの派閥の会計責任者ら合わせて10人が立件された。ただ、安倍派幹部の国会議員の立件は見送られた。さらに、安倍派など3つの派閥が解散を決めている。

有権者から怒りの声「辞めた方がいい」

今回の事件で、いわゆる“裏金”が多数の与党国会議員に存在していたことが明らかになり、県選出国会議員の4人に3人が“還流”を受けていたことが判明した。福井の有権者からは、怒りと失望の声がさらに広がっている。

50代女性:
弱い者だけが責任をとらされて、偉い人はそのままっていうのも許せない。やっぱり政治はちゃんとしてほしいが、私たちの声は届かない。同じ福井県民として恥ずかしい。

60代男性:
高木さん頑張ってるけどアカンね。もっと責任を持って発言してほしい。

60代男性:
福井だと高木やね。もう辞めた方がいいんじゃないの。どうせ政治家なんてあの人らまた悪いこと考えてするからね。派閥解散したかって、裏でくっつくでしょ。同じことの繰り返しやと思う。ええ加減にせんとあかん。だから次の選挙でみんな判断したらいい。

40代男性:
僕らは納税をちょっとでも遅れたらめちゃくちゃたたかれる。督促状まできて。なのに、アイツらはあれでいいのか。

40代男性:
政治家さんだけ特別な扱いは納得いかない。日本を良くしたいと本当に思っている方に政治家になってほしい。もちろん僕たちに投票する権利があるので、これから考えていかないといけない。

(福井テレビ)

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