福岡県民にはおなじみの「博多とよ唐亭」。大きく丸々とした唐揚げはなんと1個80円。2009年の創業以来、順調に規模を拡大し、現在は福岡市内を中心に51店舗を展開。快進撃の理由を探るべく社長を直撃した。

人気急上昇の秘密

両手で指差しポーズをする男性が印象的な看板の唐揚げ専門店「博多とよ唐亭」。豊永憲司社長(53)は看板の指さしポーズの張本人だ。

福岡県民にはおなじみ「博多とよ唐亭」
福岡県民にはおなじみ「博多とよ唐亭」
この記事の画像(9枚)

まずは「とよ唐亭」の唐揚げの人気の秘密について聞いた。

「博多とよ唐亭」・豊永憲司社長:
「毎日食べても飽きないように」というのがコンセプトなんですよ。あとはニンニクを一切使わないで作っています。女性の方もお昼を食べる時に気にされると思うので

さらに、二度揚げすることでサクッと食感に仕上がった唐揚げは、見た目は大きくて丸いまさに「げんこつ」だ。

衣はサクサクで、中のお肉がとってもジューシー。噛むと肉汁が「ぶわっ」とあふれてきて、うま味がしっかりとしている。

印象的な看板の“狙い”

1日3万個以上を売り上げる人気店となった「博多とよ唐亭」。あの印象的な看板の狙いを聞いた。

「博多とよ唐亭」・豊永憲司社長:
一番の理由はブランド戦略ですね。看板のインパクト、見た瞬間にキャラクターよりも人物の方が目を引くんですよ。恥ずかしいですけど自分を出すことで、しっかりブランディングできる

独自のブランド戦略で店舗数を増やして来たが、ここにたどり着くまでの道のりは、決して平坦ではなかったと話す。

「博多とよ唐亭」・豊永憲司社長:
一番最初にやったのがバーですね。それから居酒屋さんみたいな業態もやったし…

唐揚げ店を開業する前は、飲食店だけでなく化粧品関連や建設業など10を超える事業に挑戦するも、全て失敗。借金は、最大で1億円まで膨らんだという。さまざまな失敗を経てたどり着いたのが、自らが看板になった唐揚げ専門店だった。

例の看板には、社長のある思いも込められていた。

「博多とよ唐亭」・豊永憲司社長:
いろんな商売をやってきて、うまくいかなかった時代の方がはるかに長いので、ここでしっかり根を張っていきたい。「私がやっています」と「逃げも隠れもしませんよ」と。その覚悟の意味を含めて、「自分が出る」という

覚悟と経験が原動力となり、快進撃につながったという。さらに、設計は豊永社長自身がやっている。建設業界でも会社を経営していたノウハウを生かし、設計からデザインまで自社で行うことで出店のコストを削減できているというのだ。

100号店の舞台は…?

失敗も糧にして現在の成功をつかんだ豊永社長。この社長の波乱万丈な人生が、2023年1月に一冊の本にまとめられた。

さらに12月には、この本を原作とした舞台も決定しているという。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いの「博多とよ唐亭」の次なる目標は「100号店、ニューヨーク」。

なぜニューヨークなのか?

豊永社長は「カッコいいけん」と笑って話した。

(テレビ西日本)

テレビ西日本
テレビ西日本

山口・福岡の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。