10月6日から4日間にわたり開催される自転車の国際大会「マイナビ ツール・ド・九州2023」について、大会の概要や見どころを取材した。注目の熊本阿蘇ステージは大会3日目の10月8日に予定されている。

九州初開催の自転車国際ロードレース

「マイナビ ツール・ド・九州2023」は熊本・福岡・大分の3県でそれぞれコースが設定されていて、10月6日から4日間にわたり開催される。

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国際自転車連合・UCIの公認レースは、大きく4つのグレードに分けられている。

世界最高峰の自転車レースの1つ「ツール・ド・フランス」は一番グレードの高い「ワールドツアー」に分類される。そしてツール・ド・九州は上から3番目の「コンチネンタルサーキットclass1」に分類されている。

初開催となる今大会には日本から10チーム、アメリカやオーストラリアなど海外から8チームが参加を予定している。

ツール・ド・フランス優勝経験チームも

優勝候補はツール・ド・フランスを制覇したこともある「アスタナ カザクスタン」だ。

五輪出場経験を持つ飯島誠さんが解説を担当
五輪出場経験を持つ飯島誠さんが解説を担当

過去に自転車レースでオリンピックに3度出場し、今大会の解説も務める飯島誠さんも注目している。

解説を務める飯島誠さん:
アスタナ カザクスタンには世界各国から優れた選手が集まっているので今大会もこのブルーのジャージアスタナを中心にレースが動いていくと私は思っています

1チーム6人、18チームで計108人の選手が福岡・熊本・大分を走り抜け、3ステージの合計タイムが最も短かった選手には、優勝にあたる「個人総合時間賞」が贈られる。

熊本阿蘇ステージの見どころは?

気になる熊本阿蘇ステージは、大会3日目の10月8日の日曜日。南小国町をスタートし南阿蘇村を目指す阿蘇地域を縦断する約108kmのコースだ。

プレイベントの様子(2022年10月)
プレイベントの様子(2022年10月)

解説を務める飯島誠さん:
なんといってもコース全体が雄大な景色の中を走っていくので、まずは景色を見ていただく。そしてツール・ド・九州の中でも一番激しいステージが熊本阿蘇ステージになってくると思うので、勝負の行方を視聴者と一緒に楽しみながらお伝えできればと思っています

選手たちの見せ場の1つが阿蘇市一の宮町宮地のスプリント区間(スポット)だ。スプリント区間とは、コース途中の平坦な直線に設定する中間ゴールのことで、着順でポイントが与えられステージレース合計得点でスプリント賞を決定するものだ。

熊本阿蘇ステージでは、阿蘇市の約1kmの直線を1番に走り抜けた選手に、熊本阿蘇ステージでのスプリント賞が贈られることになっている。その後、阿蘇神社の前を走り抜けた後、選手たちを待ち受けるのは阿蘇の雄大な山々つづら折りの峠を登り、箱石峠を目指す。

峠を越えて南阿蘇村に入るとゴールはもう間もなく、しかし、最後の難関が待ち受けている。「道の駅 あそ望の郷くぎの」を通り、絶景のケニーロードを登る約11kmのコースを5周する。

今大会の大きなポイントになると予想
今大会の大きなポイントになると予想

解説を務める飯島誠さん:
問題はケニーロードの山岳ポイントですね。5回も上りがあるので、今大会でも一番大きな展開になるのではないかと思っています

約108kmの熊本阿蘇ステージ。雄大な景色を走り抜け、最初にフィニッシュを決めるのはどのチームになるのか注目だ。

“九州の自然の雄大さ”世界に

2019年に大きな盛り上がりを見せたラグビーワールドカップのレガシーを引き継ごうと構想された今大会に、実行委員会の倉富純男会長も期待を寄せている。

“盛り上がり”に期待
“盛り上がり”に期待

ツール・ド・九州2023実行委員会・倉富純男会長:
九州の自然の雄大さを世界中の人に知っていただくいいチャンスですよね。自転車競技だけでなく泊まったりする人もいると思うので、九州の食のおいしさ、人のおおらかさをぜひ体感し、見て、味わってほしいと思います

「マイナビ ツール・ド・九州2023」は10月6日から4日間にわたり開催し、注目の熊本阿蘇ステージは8日の予定だ。

(テレビ熊本)

テレビ熊本
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