山形・川西町の町議会議員が空き家の売買をめぐって不適切に現金を受け取っていた問題で、町議会は9月20日、この議員への辞職勧告を決議した。議員は重く受け止めるとしたが、進退については明言を避けた。

所有者の了承を得ずに売買に介入

不適切に現金を受け取っていたのは、川西町議会の高橋輝行議員。

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高橋議員は、空き家の売り手と買い手をマッチングする町の事業「空き家バンク」をめぐり、2023年2月に所有者の了承を得ずに売買に介入し、買い手の男性から「前金」の名目で現金100万円を受け取った。

この100万円は、状況を不審に思った買い手の男性の求めに応じ、約1カ月後に返金されている。

町議会 議員辞職勧告案を可決

この問題について議会は高橋議員に対し、これまで2回問責決議案を可決し説明を求めてきたが、いまだ果たされていないとして、9月20日に議員辞職勧告決議案を提出した。

遠藤明子議員は「川西町議会に対する町民の信頼を著しく失墜させたことの社会的・道義的責任は重い」と指摘。

決議案の採決では、退席した本人と議長を除く11人の議員全員が賛成し、可決した。

高橋議員に辞める考えがないかを聞くと「いずれにしてもきょう(20日)決定いただいた内容なので、これを重く受け止めながら慎重に考えてまいりたい」と回答。

議会終了後、高橋議員は「議決を重く受け止める」と繰り返す一方で、進退については具体的な回答を避けた。辞職勧告決議には法的拘束力はなく、全会一致の議決をどう受け止めるのか注目される。

※高橋輝行議員の「高」はハシゴダカ

(さくらんぼテレビ)

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