夏本番も迫り、暑い時に食べたくなるものといえば、冷たい“冷やし麺”だ。
特定のカルチャーをより深く味わう「沼から来た。」。
今回、まだまだ底がしれない「冷やし麺」のディープな魅力を紹介する。
3日間熟成乾燥させた冷やし中華そばや、西洋わさびを使った珍しい冷やし麺、絶品スープの冷やしラーメンなどが登場。
さらにスーパーで買える麺マニアイチオシの冷やし中華の袋麺や、アレンジ方法も紹介していく。
あなたも“冷やし麺沼”にハマってみませんか?
“麺マニア”が注目する冷やし麺
オススメを紹介してくれる“冷やし麺沼の住人”は、年間700食以上、40年間毎日麺を食べ続ける麺マニアで、即席麺評論家の大山即席斎(おおやまそくせきさい)さん。

まずは、大山さん注目、全国の「ご当地“冷やし麺”」から。
3日間熟成乾燥させた冷やし中華そば
北海道から沖縄まで全国各地に意外とある“冷やし麺”。

中でも大山さんのオススメは、福岡・うきは市の創業100年以上の老舗、鳥志商店(とりししょうてん)の「冷やし中華そば レモン味」だという。

この「冷やし中華そば レモン味」は麺がポイントのようだが、実は中華そばを使っている。
生麺を切ってそうめんのように干す伝統製法で作られていて、3日間熟成乾燥させていることがこだわりだ。

スープは愛媛県瀬戸内産のレモン果汁を使っており、爽やかな香りと酸味が絶妙。
酸味は酸っぱすぎず、マイルドになっている。
さらに、冷やし麺と合わせて飲むとおいしいという、大山さんオススメの飲み物が「温かい梅ジュース」。
「冷やし麺を食べると胃が冷えてしまうので、温かくて甘酸っぱい梅ジュースで一息つくのがオススメです」(即席麺評論家・大山即席斎さん)
続いては、香りと辛みが楽しめる冷やし麺が登場。
新感覚の味わいの冷やし麺
北海道・旭川市にある藤原製麺の「北海道山わさび醤油まぜそば」は「山わさび」、いわゆる西洋わさびを使った珍しい冷やし麺だ。

わさびというと、長野や静岡が有名だが、山わさびは北海道が99%シェアを誇る特産品。
山わさびの辛さや風味を逃がさないように、麺やタレには使わず、香味油だけに混ぜ込むことで存分に香りと辛みを楽しむことができる。

大山さんオススメの食べ方はサラダ用の野菜を加えること。
「辛みが少し抑えられ、野菜もたっぷり楽しむことができます」(即席麺評論家・大山即席斎さん)
続いては、スープの開発に1年かかったという山形の冷やしラーメン。
絶品スープの冷やしラーメン
“冷やしラーメン”が名物だという山形県・山形市にある「栄屋本店」の「山形 元祖冷やしラーメン」。
お客さんの要望で、冷たくても油が固まらないスープを1年かけて開発したという。

醤油味のスープはかつおや昆布のうま味が出ていて、隠し味に「ラ・フランスの果汁」を使用し、すっきりとした味わいになっている。
そして、ゆるやかなちぢれ極太生麺は卵風味で、濃厚なモッチリ食感で食べ応え抜群となっている。
続いては、スーパーで買うことができる麺マニアイチオシの冷やし中華の袋麺を紹介する。
中華料理の名店が監修した冷やし麺
まずは「明星 中華三昧 赤坂璃宮 涼麺」。ポイントは、中華料理の名店「赤坂璃宮」が監修した「ごま醤油だれ」だ。
芝麻醤(チーマージャン)や花椒(かしょう)など、さまざまな中華料理の調味料を使っており、まとまりがあってコク深い味わいになっている。

さらに付属されている「香辣醤(シャンラージャン)」という中華風の「練りからし」をつけると、まろやかな辛みがプラスされ、一気に本格的な中華の味になり格別なおいしさになる。

こちらは期間限定の商品で、今年の出荷は8月中までを予定しているという。
袋麺で作るオススメの冷やし麺がもう一つ。
アレンジも楽しめる冷やし袋麺
5月に発売された「マルちゃん正麺 ごま油香る鶏だれ冷やし」は、発売から1週間で約30万食も販売されたという人気商品。

「近年の冷やし中華は酸味がないものが増えていて、こちらも酸味のない冷やし中華。ごま油とねぎ風味をきかせた鶏だれでラーメン的な食欲をそそる味わいになっている」(即席麺評論家・大山即席斎さん)
さらに大山さんがオススメする袋麺ならではの楽しみ方も教えてもらった。

「5袋入っているので1食はそのまま食べて、あとは様々な具材を乗せて楽しむ。冷蔵庫の余りもの、何をのせてもおいしいですよ」(即席麺評論家・大山即席斎さん)
大山さんはハンバーグをのせていたり、枝豆、わかめ、いわしなどさまざまな具材を使ってアレンジしていた。
まだまだ底が知れない“冷やし麺沼”。
今後もどんな新しいから冷やし麺が出てくるのか、目が離せない。
(ノンストップ!『沼から来た。』より 2023年6月28日放送)