ホテル運営を手掛ける星野リゾートの「OMO5熊本」が4月25日に営業を始めた。OMOブランドならではの魅力づくりに取り組むスタッフの奮闘に、テレビ熊本のカメラが密着した。
OMOが九州初進出
テラスから熊本城を一望できる星野リゾートの新しいホテル「OMO5熊本」。開業2週間前の4月12日、ホテルのテラスやフロントには宿泊客の姿が…。
この記事の画像(17枚)宿泊客:
こんな空間、熊本にあまりない気がするので、外でゆっくりできていい
これは、開業前のシミュレーションを兼ねた星野リゾートの社員や関係者を集めた有料での試泊会。ホテル運営を手掛ける星野リゾートの都市型ホテルブランドOMOは、熊本が九州初進出だ。
熊本市の中心部・パルコ跡に立地して、160室ある客室にはベッドとベッドの間に大きなテーブルがある「えんたくルーム」や、キッチンなどが備え付けられた家族や仲間での宿泊向けの「OMOハウス」など特徴的な部屋もある。
星野リゾート・星野佳路代表:
パルコのような施設の上にOMOがくるのは初めて。熊本のケースで、どのようなコラボレーションができるかOMOレンジャーの活躍に期待しています
宿泊だけでなく、街歩きやグルメなども提案してくれるOMOブランド。星野代表はオンラインの発表会で「OMO(おも)レンジャー」という、何か楽し気なキーワードに期待を寄せていた。
ディープな地元紹介
スタッフ:
おしゃれやファッションの街とも聞くので
スタッフ:
(古着店の)密度はなかなかない。原宿でもこの密度はあるかな
3月8日、内装工事が進む「OMO5熊本」では、開業スタッフによる打ち合わせが行われていた。
ホテルのコンセプトは「わさラッシュ!城下マチ」。新しいものやはやりものが好きな県民性を表す「わさもん」の「わさ」を使って、新しい文化が次々と生まれる熊本城の城下町のディープな部分を楽しんでもらおうという考えだ。
OMOレンジャー・佐々木さらさん:
この「城下町」の要素と結びつけるのが特徴
佐々木さんは「OMO5熊本」の開業スタッフの1人で、2023年1月に初めて熊本に来た。OMOではスタッフが「OMOレンジャー」となってディープな地元を紹介する「ご近所アクティビティー」や、自ら足を運び開拓したガイドマップには載っていないような飲食店などを紹介する「ご近所マップ」が人気だ。
この日は、佐々木さんがプライベートで見つけたビルの奥にある隠れ家のようなフランス料理店に向かった。
OMOレンジャー・佐々木さらさん:
マップに載る範囲でおいしくワインを飲めるお店がないか探して発見した。ガイドブックには載っていないお店を紹介できるのが(「ご近所マップ」の)メリット。見つけられないような店を探すのが最近の楽しみ
向かう店は地元で人気の有名店だけでなく、路地裏にあるおしゃれなバーなどディープな店も開拓していく。
OMOレンジャー・佐々木さらさん:
いただきます…花の香りがします。リンゴも酸味もあって甘すぎずサッパリしている
いざ「ご近所アクティビティ」に挑戦
試泊会が行われた4月12日、ホテルのロビーにあるご近所マップには、40を超えるディープな場所が貼られ、準備は万端。佐々木さんも特製のハッピを着て「OMOレンジャー」として宿泊客に熊本を紹介するご近所アクティビティに挑戦する。
OMOレンジャー・佐々木さらさん:
「鋒楽饅頭(ほうらくまんじゅう)」と九州で呼んでいて「蜂」と書くんですけど、なぜ蜂か分かりますか?
参加者:
蜂の巣に見えるから?
参加者:
確かに
OMOレンジャー・佐々木さらさん:
初代が養蜂をされていて、ハチミツを使ったおいしいものをと作られたのが始まりだそうです
ご近所アクティビティでは、「OMOレンジャー」が足を運んで仕入れた、熊本県民も「へぇ」と驚く豆知識を交えた街歩きを提案する。1時間ほどの観光を終えて、試泊に参加した人の感想は?
参加者:
ネットで調べたよりディープな店があった
参加者:
ディープな所を開拓するのが好きなので楽しかった。夜の街歩きもしてみたい
OMOレンジャー・佐々木さらさん:
まだまだアレンジしていける要素が残されたツアーなので、今後ニーズを探りながら食べ物や古着・セレクトショップを多くしたり、柔軟なアレンジをしたい
星野リゾート・星野佳路代表:
その地域の文化を作っている店がある。その店をどうつなげていくかが「OMOレンジャー」で楽しみ
4月25日開業した「OMO5熊本」。今後、増えていく「OMOレンジャー」による熊本の街歩きの提案にも期待できそうだ。
(テレビ熊本)