2023年のプロ野球が開幕しました。声出し応援が解禁され、中日ドラゴンズの本拠地「バンテリンドームナゴヤ」の観客席にも熱気が戻りました。真剣にプレーを分析する人や、野球観戦に興味がないという人も、叫んで、食べて、ワイワイしたり…。
勝ち負けだけじゃない、それぞれの楽しみ方がありました。

ビールに球場グルメ…試合開始前から食で楽しむバンテリンドーム

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バンテリンドームでの開幕カード、中日とヤクルトの第2戦。

プレーボールが近づくにつれ、続々と客席が埋まります。

試合前からさっそく「一杯」楽しむ人も。

山口淳さん(会社役員 58):
最高ですね、声が出せるようになったし。これでこの2人では4年目ですね、開幕2戦目は

ドラゴンズをきっかけに仲良くなった2人。2カ月に1度は一緒にドームへ来ているそうです。

山口淳さん:
(立木さんは)大曽根(ドーム最寄り)の近くにマンション買ったくらいだから

Q.試合を見るためですか

立木信晃さん(会社員 47):
まあそうです。来年からシーズン券買って…

山口淳さん:
気合入れていますから、今年は頑張ってほしいですね

3人掛けのボックス席に座るのは、一宮市の中川さん一家。

テーブルの上には、試合前から球場グルメがズラりと並んでいました。

中川太助さん(一宮市・自営業 48):
選手プロデュースのが結構あって、毎年買うんですけど。僕は岡林勇希選手(プロデュース)の弁当と嫁も弁当で、いつもレギュラーで買うやつと、っていう感じで

Q.売店は人の数がすごかったです

中川太助さん:
だから早く来て、開場とともに来て並んで先に買って置いておく。(食べるのは)見ながら好きなタイミングで。準備万端にして、(試合を)やっている最中に買いに行くのは大変じゃないですか

進化する球場メシは、選手プロデュースのメニューも充実。

バンテリンドームのグルメは、テレビ番組で「球場メシグランプリ」に選ばれるほど注目されています。

大観衆が一つに…鳥肌モノの鳴り物応援復活

午後6時。今年は「声出し応援」に加え、トランペットなどの「鳴り物応援」が復活しました。大観衆が気持ちを1つに奏でるこの音は、鳥肌モノです。

<高橋周平選手応援歌>
球は伸びゆく 永遠に 頂へ 更なる高み 行け周平

<チャンステーマ3>
このスタンドの声が 君の力になる 恐れずに振り抜け Woh Woh Woh

選手や場面によって歌が変わるプロ野球の応援。でも、「わからないから」と難しく考えることはありません。

26歳男性…彼女に連れられ“初のドーム観戦”で大興奮

小野崎靖真さん(会社員 26):
付き合って2カ月のカップルです

Q.どちらから誘ったんですか

小野崎靖真さん:
彼女から

吉村穂乃可さん(29):
(私の)誕生日だから。何年か前から(ドラゴンズに)はまっていて

彼女の誕生日祝いをかねてやってきた、楽しそうなカップルがいました。男性は初めてのドーム観戦だといいます。

小野崎靖真さん:
なにもわからないんですよ、選手も全然わからなくて

Q.ユニフォームを着ていますが

小野崎靖真さん:
(彼女に)貸してもらって

吉村穂乃可さん:
何年か前の昇竜ユニフォームと、ビシエド選手のタオルを

小野崎靖真さん:
ビシエド好きみたいになっちゃいません?

Q.ビシエド選手を知っていますか

小野崎靖真さん:
あんまりわかんない

「わかんない」と言いながら、ビシエド選手のヒットに大興奮!

これをきっかけに、“ビシエドファン”になったそうです。

“選手と同じ目線”に“ハイテクシート”も…ドームに設置された贅沢な応援席

客席ごとに、景色や雰囲気が変わるのも球場の面白さ。グラウンドレベルの「フィールドシート」は、選手とほぼ同じ目線で試合を楽しめる、贅沢なシートです。

母親の大橋和代さん(54):
知り合いにチケットを頂いて。(息子の)入学式ということで、お祝いもかねて

毎年10回はドームに来ている大橋さん親子。このシートでの観戦は人生初です。

息子の大橋海斗さん(15):
ワクワクです。普段行けない席なので、思いっきり楽しみたい

大橋和代さん:
野球部なので、(選手の)プレーもよく見ているので、そういうところも見ながら応援してほしい

目の前の「夢舞台」で、躍動する選手の姿。特別な日は、特別な経験とともに思い出に刻まれたようです。

少し上の席のゆったり観戦できる席には…。

テーブルには、スマートフォンが設置されています。

切通颯哉さん(大学生・野球部所属 20):
館内映像があって、ベンチ上からのカメラと、三塁側のカメラとバックネット裏とホームベースの上に(カメラが)あります

ここは2020年に12球団で初めて導入した「5G技術」連動の専用シート「docomo 5G プライム・ツイン」。

手元の端末から6つのアングルで試合の中継映像が見ることができる、令和の「ハイテク応援席」です。

2人にとって、プロのプレーを分析できる絶好の場所です。

切通颯哉さん:
家のテレビで見られないところを見られたりするんで、結構いい機会だなと

白井奎伍さん(大学生・野球部所属 20):
今投げた球とかは実際はリプレイで見られないので、こういうのがあると、球種とかコースとかでわかるので

売り子の女性「これが私が思い描いた売り子だって実感」

この光景を待っていたのは、観客だけではありません。

Q.サーバーを替えるのは何回目ですか

ビール販売の女性(21):
7回目ですかね。平日でこんなに盛り上がってるの、久しぶりです

Q.声出し応援で雰囲気は違いますか

ビール販売の女性:
本当にすごいです、感動して泣きそうになる。(去年と)全然違いますね、楽しいです。入った年がコロナ真っただ中で、今年(2023年)になってやっと声出し解禁になって、これが私が思い描いた売り子だって、4年目にして実感することができたので

ビールの売り子になってからはずっとコロナ禍。ようやく、憧れていた空間に立つことができました。この日は、150杯売れたそうです。

中日ドラゴンズ応援団の男性(26):
(応援席に向けて)まだまだ熱く、熱く、応援していきましょう。この回もアツいご声援よろしく、よろしくお願いいたします!

応援団の男性:
もう感無量ですね。3年間、声出し応援・鳴り物応援が制限されてしまったので、やっと、やっと戻ってきたなと思います。コロナ前のバンテリンドームの声援よりも多い気がして、本当にファンのみなさんに感謝です

スタンドから、グラウンドの選手に勇気と力が届くように。

応援団の男性:
コロナはもううんざりなので、本当に前に前に応援も進めていかなきゃなと思います

1つのプレーに沸き…。

1つのプレーに悔しがり…。スタンドに咲く、人それぞれの喜怒哀楽。

中には野球観戦の“新しい楽しみ方”を見つけた人もいました。

会社員の男性(23):
声出しがあった時は外野しか行かなかったんで、(カメラに)興味はなかったんですけど、コロナで内野行くようになってから、(選手が近くて)撮るようになった。守備の時に、バッターが打った瞬間に、ここだなってところにレンズ持っていって…。いろんなものがとれるので面白いです

コロナ禍で高校の3年間を過ごし、この春大学生になったばかりの4人組がいました。今、ようやく“制限のない青春”を楽しんでいました。

高校の仲間と観戦した大学1年生A:
久しぶりに声出し応援したんでめっちゃ楽しかった

大学1年生B:
高校はやりたいことができなかったりした3年間なので、大学では思いっきり楽しめるようにしたいです

大学1年生C:
大学でドラゴンズファン見つけて、一緒に見に行きたいと思います

野球にはやっぱり大歓声が似合う!ドーム球場には、日常では味わえない興奮と熱狂があふれていました。

2023年4月11日放送

(東海テレビ)

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