新潟県村上市・関川村・胎内市に大雨特別警報が出されてから、9月4日で1カ月。復旧に向けた動きが進んでいるが、生活再建には何が必要なのか。専門家に聞いた。

どのような再建を望むのか、実現可能な再建か

記録的大雨から1カ月が経っても避難指示が出されている、新潟県村上市小岩内地区。

9月6日、村上市は小岩内地区の住民を対象にした仮設住宅への入居を9月13日に開始すると発表。この仮設住宅には33世帯が入居する予定だ。

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村上市 高橋邦芳市長:
しっかり復旧・復興していこうと。次の生活環境をしっかり作り上げていくきっかけづくりになれば

復旧と復興に向けた動きが進む中、「どのような再建を望むのか、被災者自身が計画を立てる必要がある」と話すのは、家屋の被害認定調査に協力した新潟大学危機管理室の井ノ口宗成 特任准教授。

新潟大学 危機管理室 井ノ口宗成 特任准教授
新潟大学 危機管理室 井ノ口宗成 特任准教授

新潟大学 危機管理室 井ノ口宗成 特任准教授:
まず、どんな再建がしたいか思いを固めることが1つ目。2つ目に本当にそれが実現可能かどうか。計画的にどういう可能性があるか、そして自分たちはどういうことが出来得るかということをちゃんと整理していく

生活再建に向け被災者自身が計画を立てることが必要
生活再建に向け被災者自身が計画を立てることが必要

村上市坂町地区など、今回の大雨で多くみられた浸水の被害。

村上市坂町地区(8月4日)
村上市坂町地区(8月4日)

住宅兼店舗が床上浸水 高橋力弥さん:
床上浸水でスケルトン状態。和室は畳と板を外している。復旧費用は1階の半分くらいで約1000万円。店は別として

住宅兼店舗が床上浸水した高橋力弥さん
住宅兼店舗が床上浸水した高橋力弥さん

再建には多くの費用がかかることが予想されている。

新潟大学 危機管理室 井ノ口宗成 特任准教授:
まず、泥を確実にかき出さなければいけないが、下手をしたら床を全部はがさないといけない。それで少なくとも数十万円はかかる。1階に台所やトイレがある場合、泥で使えなくなったりすると、どんどん金額は上がっていき、500万~600万円とかになってもおかしくない

罹災証明書で「公的支援」活用を 今後への備えも

どのような再建を目指すのか計画を立てるためにも、まずは「罹災証明書」を必ず受け取り、自分が受けることができる支援の内容を把握することが重要だという。

新潟大学 危機管理室 井ノ口宗成 特任准教授:
相談窓口をうまく活用して、公的な支援として受けられるものは何があるか、どれだったら申し込めるかということを聞く。様々な支援を集めてきて、再建を一歩ずつ進める

相談窓口の活用
相談窓口の活用

罹災証明書により受けられる、住宅応急修理制度や生活再建支援金などの公的支援。

賃貸住宅の場合でも、床上浸水の被害認定を受けた際は生活再建支援金を、床下浸水の被害でも行政独自の見舞金や義援金などを受け取れる場合がある。

その上で住宅を再建する際に考えたいのが、今後の災害への備えだ。

新潟大学 危機管理室 井ノ口宗成 特任准教授:
古い家屋になればなるほど、床の高さは低いのが日本家屋の一般的なもの。これを機に少しでも床を高くしておくと、少しの水害には少なくとも床が浸水しない

地域の高齢化も進む中、どのような再建を行うのか、家族も含め話し合っていくことが重要だ。

(NST新潟総合テレビ)