鉄道開業が2022年に150周年を迎えるなか、これを記念してJR東日本のグループ会社であるJR東日本クロスステーションが「純金製1号機関車」を期間限定で販売している。

モデルは国の重要文化財「1号機関車」で、現在は埼玉県にある鉄道博物館で展示。純金製1号機関車はこの鉄道博物館が監修し、完全フルオーダー製で田中貴金属ジュエリーが製造する。

画像提供:JR東日本
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「1号機関車」は1871年の新橋~横浜間の鉄道開業時に、イギリスから輸入された蒸気機関車のうちの1両。日本で初めて機関車の検査を通ったことから「1号機関車」という名前が付けられたという。

なお、以前編集部ではラストランを終えた185系の純金模型について取材している。価格は1000万円だったが、今回の機関車の価格はなんと1500万円(税込)。

(関連記事:ラストランを終えた「185系」“純金模型”を1000万円で発売!? JR東日本「受注はいただいております」

購入は「JRE MALL」というwebサイトの「GENERAL STORE RAILYARD」から2022年11月30日まで申し込みができる。

純金製1号機関車1両と客車1両、専用ケース付きで、サイズは1号車が高さ40mm×長さ94mm×幅27mm。客車は高さ40mm×長さ65mm×幅27mmで、純金総重量は約500g。

鉄道の輝かしい未来に願いを込めた特別商品

鉄道ファンにはとても魅力的な商品だと思うが、なぜ純金製にしようと思ったのだろうか?また、価格が1500万円となった理由も気になる。JR東日本クロスステーションの担当者にお話を伺った。


ーー「純金製」にしようと思ったのはなぜ?

新橋~横浜間の開業に際して英国から輸入された「1号機関車」(国の重要文化財指定)の歴史的価値の重みに、これからの鉄道の輝かしい未来に願いを込めて、特別商品として「純金製1号機関車」を発売することと致しました。

出典:webサイト「RE MALL」
出典:webサイト「RE MALL」

ーーどれくらい売れると予想している?

鉄道150年を記念して製作する特別な商品ですので、1500万円という価格設定ではありますが、多くのお客様に購入していただきたいと思っております。


ーー185系の純金模型に比べ、価格が500万円増えたのはなぜ?

「メモリアル185」の1000万円と比較し、純金製1号機関車の販売予定価格1500万円に対して、純金素材価格は約425万円(500gを使用、2022年4月上旬の金価格相場8500円/g)です。今回制作する純金製1号機関車は鉄道博物館(東日本鉄道文化財団)の監修も得た精巧なモデルで、かつ完全フルオーダー製品です。販売予定価格の純金素材価格に対する割合を3.53倍と設定しており、他社の純金製工芸品と比較しても妥当な設定となっています。

出典:webサイト「RE MALL」
出典:webサイト「RE MALL」

企画から製作までに1年以上の期間

ーーこだわりを教えて

鉄道博物館(東日本文化財団)の監修を得た細部にわたって精巧なモデルとしたことと、純金製1号機関車を飾っていただいたときに「純金の輝きにより、1号機関車がより美しく見えるように」こだわり、製作致しました。


ーー苦労したことや難しかった部分を教えて

企画から製作まで1年以上かかっております。1号機関車はとても凹凸が多く、その凹凸を純金模型で表現させることに苦労いたしました。


ーー反響について教えて。

現時点では、私どもが考えていた以上の反響をいただいております。

出典:webサイト「RE MALL」
出典:webサイト「RE MALL」

なお受注生産となるため、入金確認(決済)後に商品の製作に入り、約3カ月程度かかるという。1500万円と高額だが、期間限定販売かつ、ここでしか手に入らないこだわりの商品。どのような人が購入するのか気になるところだ。

プライムオンライン編集部
プライムオンライン編集部

FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。