3月15日に開業から1年を迎える新潟市中央区の上所駅。利便性の向上や地域の活性化を感じる声があがる一方で、利用者数は事前の予測の7割にとどまっていることが報告されている。現状を取材した。
『上所駅』開業から1年「かなり交通の便よくなった」
2025年に新潟県内としては20年ぶりに誕生したJRの在来線の新駅・新潟市中央区の上所駅。3月15日で開業から1年となる。
利用者からは「以前は車通勤をしていた。電車は楽だし、便がいい」「新潟駅からこっちのほうに来るのにかなり距離があった。駅ができたことによって、かなり交通の便はよくなった」などの声が聞かれた。
上所駅ができたのは、JR越後線の新潟駅と白山駅のほぼ中間地点。
周辺には住宅街が広がるほか、新潟南高校が立地していて、多くの生徒が通学で利用しているようだ。

通学で利用する生徒からも「今までは白山駅まで歩かないといけなかったが、上所駅になって、通学時間が20~30分くらい短縮された」と喜ぶ声も。
「良い変化起きている」近所の喫茶店は売り上げアップ
また、徒歩圏内にある喫茶店『喫茶上所』は以前と比べ、歩いて訪れる客が増えたという。
店主の山倉充さんは「月にもよるが、売り上げは10%は上がっていると思う」と話す。
店内の多目的スペースを使い開催されているヨガや手芸などのワークショップも主催者・参加者ともに増加傾向にあると山倉さんは話す。
「車をお持ちでない方もいるので、長岡や離れたところから来られるようになったという方もいた。上所駅ができたことによって良い変化が出てきている」
「一刻も早く作って…」利用者から“トイレ”設置を求める声
新駅の開業が地域にいい影響をもたらす一方で、利用者からは「トイレは一刻も早く作ってほしい。結構ピンチ」「学校のトイレが混んでいたり、学校以外のトイレだとコンビニまで歩かないといけなかったりするので、上所駅にトイレがあると助かる人が多いんじゃないかなと思う」との不満の声も…。

現在、駅にトイレは設置されていないほか、北口の駐輪場、そして南口の駅前広場はいずれもまだ本整備されていない。
利用者数は予測の7割も 新潟市長「広場完成で増加期待」
こうした状況の中、新潟市議会で上所駅の利用状況を問われた中原八一市長は「昨年の10月に実施した調査では、平日1日あたり約3300人の乗降を確認し、これは需要予測として想定していた約4600人の約7割となっている」と利用者数が想定の7割にとどまっていることを報告。

一方で、バリアフリートイレを含む駅前広場の早期完成に向け、26年度に工事の着手を予定していることを明らかにした。
「駅前広場の完成により、さらなる利便性の向上が図られることから、今後も上所駅の利用者は着実に増加していくものと期待している」
今後も進む新駅の整備を通じ地域がどのように変化していくのか、引き続き注目される。
