いよいよ、来週に迫ったゴールデンウィーク。最大10連休も可能となる今年、ついに、あの人気リゾート地・ハワイへのツアーが再開されます。大手旅行会社のHISも5月1日の出発便からツアーを再開すると発表しました。

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新型コロナウイルスの影響で2年あまり取り扱いを中止していた海外ツアー。4月1日、外務省が多くの国の「感染症危険情報」を「レベル3」から「レベル2」に引き下げたことを受け、再開が決まりました。

引き下げられたのは、アメリカ、カナダ、イタリア、スペインなどあわせて106カ国。ゴールデンウィークまであと少し。どの国や地域へのツアーが再開されたのか、どんなツアーが人気なのか、再開する海外ツアーの特色を、わかるまで解説します。

海外旅行の再開!GWに催行している海外ツアーは?

まず、大人気の観光リゾート地・ハワイです。大手旅行会社を見ていくと、JTBでは、9月末までの期間で、約500人が予約済み。楽天トラベル、HISも既に満席となり、現在キャンセル待ちとなっています。

しかし、ハワイ以外にもこのGWに行ける海外ツアーがあります。楽天トラベルは、グアム、ニューヨーク、サンフランシスコ、ロサンゼルスのラインアップ。

では、これらのツアーはどういったものなのでしょうか。楽天トラベルが出しているロサンゼルスツアー、6日間4泊6日で、1人あたり27万864円。値段は、コロナ前と比較すると、少し高くなっているといいます。4月上旬にロサンゼルスを訪れたという、航空・旅行アナリストの鳥海高太朗さんに現地の様子を聞きました。

航空・旅行アナリスト 鳥海高太朗さん:
4月7日から大谷翔平選手の開幕戦を見がてら行きました。現地はマスクを外でしている人はほとんどいなくて、屋内も今マスクしなくていいので。アジア人は比較的着用しているのですけれども、それでも2、3割の人しかマスクをしていないという状況で、日本出発前に手続きをちゃんとしていけば、入国後、コロナ前と同じような形で入国審査を通って、その後自由なのでアメリカは完全にコロナ前に日常生活は戻っているかなっていう印象を受けました

さらに、いま、紹介したロサンゼルスを含め、ハワイ、サンフランシスコ、ニューヨーク、グアムという人気の観光地はある共通点があるといいます。

航空・旅行アナリスト 鳥海高太朗さん:
日本人はワクチンさえ接種すれば、非常に行きやすいという点です

加えて、日本に帰ってくるときも、日本人スタッフが多いので手続きが充実している。ツアー会社もこういったエリアから順次ツアーを再開しているという現状があります。では、ゴールデンウィークの予約数ランキングを見ていきます。

GWの旅行先予約者数ランキング!コロナ禍で変動は?

HISがまとめた2022年4月29日から~5月5日のGW期間の海外旅行の予約状況は 、1位ハワイ、2位バンコク(前年比7倍)、3位マニラ、4位ソウル、5位バンクーバー。中でもバンクーバーは 前年比34倍と人気急上昇の場所。

HIS広報担当によると、従来上位だった台湾などが今回のランキングでは順位を下げ、バンクーバーが繰り上がった形になったといいます。その理由は隔離期間。帰国したときに隔離がない、もしくは短期間の地域が上位に来る傾向があるというのです。ただ、4位のソウルは感染の指定国なので帰国時に、原則7日間の隔離が必要だといい、帰国した後のことを考える必要があります。

航空・旅行アナリスト 鳥海高太朗さん:
韓国については、日本人の観光客の入国がまだ認められていないので、上位に入っているものの、結局、PCR検査を、出発72時間を切った段階で受けなければいけないのですが、検査のサポートも手厚いといったところが比較的人気の理由なのかなと。カナダに関しては、アメリカだと出発前のPCR検査を当日か前日に受けなきゃいけないですから、カナダは今、ワクチン接種していれば出発直前にPCR検査を受けなくても行けるというメリットもありますね

では、人気急上昇中のカナダ・バンクーバー旅行について、詳しくみていきます。

コロナ禍で独自プラン!「ワクチン接種者モニタープラン」とは?

まだ、ツアーは始まってはいないのですが、現在HISで展開中の「ワクチン接種者モニタープラン」が人気です。このプランは、5日間で16万5400円~(1人分)。このプランには条件があり、所定のワクチン接種回数を終えていること、帰国後のアンケート回答、現地の状況や混雑具合を知るため旅行中の写真を提供することがあげられており、次回の海外ツアーが1万円引きになるといいます。

これまでGWのツアーについてお伝えしてきましたが、実は、GWが開けてからはさらにツアーが続々再開されます。

5月16日以降は、アメリカ各地、カナダ各地、シンガポール、オーストラリアなどへのツアーが追加される予定です。さらに、6月1日以降になると、ヨーロッパも対象地域に入り、選択肢がさらに増えるといいます。

ロンドン(イギリス)、パリ(フランス)、ローマ(イタリア)、バルセロナ(スペイン)、
ミュンヘン(ドイツ)、マチュピチュ(ペルー)、カイロ(エジプト)、ドバイ(アラブ首長国連邦)、セブ島(フィリピン)などが上がっています。

モルディブツアーがアツい!!3つの理由

いま、人気のツアーには、特色・傾向があるといいます。海外旅行の取り扱いが多い「エス・ティー・ワールド」では4泊7日の「モルディブツアー」が3つの理由から人気だといいます。

モルディブツアーが人気の理由は
1、きれいな海がありドルフィンクルーズなど近隣でレジャーが豊富。
2、コテージ利用で人との接触が少ない。
3、モルディブは、入国にあたり陰性証明やワクチン接種証明が必要なく、入国・帰国の制限や条件が簡単なので選びやすい。
などとなっています。

やはり、ツアー選びの際には隔離期間や条件などコロナ対策で決める人が多いのでしょうか。

航空・旅行アナリスト 鳥海高太朗さん:
ワクチン接種証明書やPCR検査を受ける回数っていうのは、行く先によって変わってきますので、やっぱり手続きが少ないところに行きたい。アメリカ、ヨーロッパ、モルディブなんかは少ないんですが、バンコクとかシンガポールだと行きと帰りで2回隔離されてしまうなどの手間もあるので、その辺のハードルをどのくらい許容できるのか。当面の間はできるだけ手続きが少ないところに行くってことでハワイなんかは人気がありますし、必要な書類が少ないモルディブに行かれる方も多いという状況ですね。

これから、ゴールデンウィーク、さらには夏休みに向け、各社工夫を凝らしたツアーも出てきそうですがどういったところに注目していけばよいのでしょうか。

航空・旅行アナリスト 鳥海高太朗さん:
本来であれば、ヨーロッパに行く人が多いかなと思ってたんですが、ウクライナ侵攻によって飛行機の便数が減ってますし、ロシアの上空を飛べないということになるので、当面の間ハワイ、ロサンゼルス、バンコク、シンガポール、オーストラリアあたりに行く人が少しづつ増えてくる。みなさんこれから本格的に計画されると思うので、実際は夏休みから海外旅行へ行く人が増えるのではないかなっていうふうにも言われています。

(めざまし8「わかるまで解説」 4月19日放送より)