「チョコレートで魔法をかける」

こうした思いが込められ、今では全国に33拠点を持つ久遠チョコレート。

その代表であり、一般社団法人ラ・バルカグループ理事長の夏目浩次さんは、かつて土木コンサル会社で駅のバリアフリー設備の建設に携わっていた。その時に、コスト優先で障がい者が不便を強いられている現状に疑問を抱いて上司に訴えるが、「仕方ないという言葉を覚えろ」と一蹴されてしまう。

夏目さんは「障がいのある方と交流があって、いろいろと知っていくと、どうも働く場所がないと。属性によって社会への参画の仕方がグッと狭められるのはナンセンスだなと思った」と振り返る。

さらに、障がい者の工賃が月額1万円に満たないと本で知り、それも「仕方ない」と考えられている事実に衝撃を受けた。

誰も置いていかない社会へ

そこで夏目さんは17年前に障がいのある人たちのための働く場を作ろうと、「パン工房」をオープンするも、失敗。パンは種類によって工程が違うため、誰もができる作業ではなかった。

そして出会ったのがチョコレート。

チョコレートは溶かして固める単純作業であり、食材の組み合わせを変えるだけで何百種類もの商品ができる。

こうして障がいがあっても働けるチョコレート工房「久遠チョコレート」を6年前にオープンした。

「仕方がない」とされていた工賃の面も、商品の質を上げることで障がい者の賃金アップに取り組んでいる。

チョコレートづくり2年目の男性は「難しいところは今のところありません。あったら教えてもらいます」と話す。

目指すのは誰も置いていかない社会。夏目さんは「人はみんな凸凹で違う。できない誰かや何かを排除して、成長していく社会や経済じゃなくて、凸凹の違いをパズルを組み合わせるみたいに織り成していきながら、それでも社会や経済は成長していくんだということを、この久遠チョコレートを通して示していきたい」と期待を込めた。

久遠チョコレート
https://quon-choco.com/

「フューチャーランナーズ~17の未来~」
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