「東日本大震災がきっかけで、こうした地域活動を始めて、高齢者の孤立という問題に直面したのが大きかったです」

こう語るのは、一般社団法人えんがおで代表理事を務める濱野将行さん。

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栃木県で医療福祉の仕事に従事していたなか、2017年に「えんがお」を設立した。

「お年寄りは力が弱いので、タンスから布団を出すことができなかったり、頼る相手がいなかったり。『週に1回、電話でいいから人と話がしたい』という声もあった。高齢者だけと関わっていても、高齢者の孤立は支援できないことがよくわかりました」

笑顔が絶えない地域活動

「えんがお」では高齢者の生活支援やサロンの運営をはじめ、ユニークな活動もしている。

そのひとつが「おばあちゃんの手作り食堂」だ。1人暮らしのおばあちゃんたちが主役となって料理を作る地域食堂は、笑顔が絶えない。

「おばあちゃんの手作り食堂」で作られたおでん
「おばあちゃんの手作り食堂」で作られたおでん

ここでは支援されるだけでなく、自ら地域活動に参加してもらう。

参加するおばあちゃんたちは「私がいま生きているひとつの支えというか、希望です」「やっぱりね、うれしい。その人に食べてもらって『あぁ、味が好みに合ったんだな』って」と表情はみんな笑顔だ。

ほかにも「えんがお」が支援する子どもたちや障がいのある人たちが、「地域サロン」「学童保育」「フリースクール」「障がい者グループホーム」などを通して、お年寄りと交流する場を設けている。

世代を超えた人たちがごちゃまぜで支え合い、誰も孤立しない街をつくっていく。

濱野さんは「いろいろな人がいることで自分が役に立てたり、助けてもらえるという安心感で、ここを居場所に感じて、さらにいろいろな人を支援していく循環が孤立を防ぐ効果が高い方法だと思います。そこは目指していきたい」と未来を見据えた。

SDGs

SDGsとは、2015年9月の国連サミットで、全会一致で採択された「持続可能な開発目標」。

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「フューチャーランナーズ~17の未来~」
次回11月19日(水)22時54分-23時放送
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