木原誠二官房副長官は27日、フジテレビ「日曜報道 THE PRIME」に出演し、ロシアが拒否権を行使して機能していないとの批判が出ている国連安全保障理事会の改革について、ウクライナ侵攻のような場合の拒否権の制限を「考えてもいいと思う」と強調した。
国連改革をめぐっては、ウクライナのゼレンスキー大統領が23日に日本の国会でオンライン演説した際、「国際機関が機能しなかった。国連安全保障理事会も機能しなかった。改革が必要だ」と訴えていた。
木原氏は国連安保理の改革について、「常任理事国を増やす。非常任理事国も増やす。拒否権をある程度行使を制限する。この3つのアイテムでバランスよく改革していきたい」と述べた。
そして、常任理事国が持つ拒否権について、「今回の最大の問題は、事実上平和の番人であるべきロシアが、自分の領土への意欲を露骨に見せて、国際法違反をした。こういう状況の中での拒否権をどう考えるか。考えてもいいと思う」と述べ、拒否権の制限を検討すべきとの考え示した。
ただ、「拒否権を全部根っこからなくすのが適切かというと、そうでもない」と述べ、拒否権をなくすことには否定的な考えを示した。