5年に一度の韓国大統領選挙は9日、投開票され、保守系野党の尹錫悦候補が当選を確実にした。韓国のKBSが報じた。
尹氏は前検事総長で61歳。2019年、文在寅大統領に検事総長に抜てきされたが、文大統領の側近を追及し辞任に追い込むなどしたため、政権との対立を深め、検事総長を辞任。政権に対峙した姿勢が支持され、最大野党「国民の力」の公認候補に選出された。
選挙戦では文政権を厳しく批判し、政権交代の実現を訴えた。政治経験の無さを不安視する声も根強く、与党候補と最後まで競り合ったが、政権交代を求める世論や野党候補の一本化を追い風に支持を広げた。
尹氏の当選により5年ぶりの政権交代となる。
日本に対しては関係改善への意欲を示し、いわゆる「徴用工」や慰安婦を巡る問題について包括的な解決を目指すとしていて、文政権で冷え込んだ日韓関係がどう変化するのか注目される。