北京オリンピック、カーリング女子日本代表が決勝戦に挑んだ。

金メダルをかけた大一番。
ここまで大逆転など、快進撃を見せてきた勢いで優勝を狙う。

チーム一丸となって決勝に進出した日本代表。
試合に出場こそしていないが、チームを支えるリザーブの石崎琴美選手(43)とともに大一番へ。

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選手たちの手には、「TRUST YOURSELF(自分を信じろ)」などのメッセージがリンドコーチから記された。

日本カーリング界史上初のオリンピック決勝進出。
あと1勝で世界の頂点へたどり着く戦い。

第1エンドは不利な先攻となった日本。
黄色のストーン・イギリスは、4年前の平昌オリンピック3位決定戦で戦った因縁の相手。

ここは2点を奪われ、イギリスに先制を許した日本。

続く第2エンド。
今度は有利な後攻となり、複数得点を狙いたい日本。

司令塔のスキップ・藤澤五月選手(30)のショット。
しかし、ここは1点にとどまった。

続く第3エンドは、不利な先攻に。

それでも日本は最少失点で乗り切るため、ハウスの中にイギリスの黄色ストーンが残らないように攻めた。

サード・吉田知那美選手(30)の巧みなショットなどで、イギリスにプレッシャーを与え、このエンドは得点が動かなかった。

日本勢最年長、43歳のリザーブ・石崎選手がコーチングボックスから見つめる中、日本は第4エンドで1点を奪われたが、この第5エンドは再び有利な後攻に。

しかし、イギリスがナンバーワンストーンとなり、3点を追いかけ前半を折り返した。

地元・北海道の人たちも故郷から声援を送った。北海道・北見市で決勝の行方を見守るのは、メンバー行きつけのすし屋のご主人。

松寿し 大将 渡辺大棋さん:
いつも通りにやってくれれば、良い結果が生まれると思うので、ロコ・スマイルで頑張ってほしい

反撃のきっかけをつかみたい日本は、第6エンド。
相手のストーンを押し出し2点を狙う最後の一投。

藤澤選手のショットを激しくスイープするのは、吉田夕梨花選手(28)。

日本のストーンも動いてしまい、このエンドは1点に終わった。

すると、続く第7エンド。
ハウスには相手の黄色いストーンが3つ。

大量点を与えないためにも、多くのストーンをはじき出したいところだったが、3個全てハウスの中に残してしまった。

窮地を脱出できなかった日本。
対するイギリスは、この場面でスキップのイブ・ミュアヘッド選手がスーパーショットを見せた。

4点を失った日本は第9エンド、2点を奪われた時点で、負けを認めるコンシードを宣言。
それでも最後まで戦い抜き、史上初の銀メダルを獲得した。

決勝で敗れはしたが、それでも史上初の銀メダル獲得の快挙に、北海道では号外が配られ、日本中に喜びが広がった。

チーム全員でつかんだメダルを、セレモニーでは互いをたたえるように掛け合った。

最後に藤澤選手が、チームを支えた石崎琴美選手のもとへ。

43歳と、冬のオリンピックでは日本勢最年長でのメダル獲得となった喜びを、チームで分かち合った。

ーーー銀メダルを手にした感想は?

吉田夕梨花選手:
本当に、しっかり重いです

石崎琴美選手:
みんなのおかげでいろんな経験を大会中もさせてもらえて、しかも、こんなにすばらしいメダルまでもらえて、本当に幸せです

藤澤五月選手:
こんなに悔しい表彰式あるんだなと初めて感じて、(4年前とは)メダルの色も変わったんですけど、正直まだ悔しさの方があって。最終日までみんなでプレーできたってことは、本当にすっごくうれしかったですし、このチームを本当に心から誇りに思います

吉田知那美選手:
なんでこんな時にこんなダメなんだろうという悔しさの涙だったんですけど、(石崎)琴美ちゃんが、この銀メダルはちゃんと喜んだ方がいいって言ったので、喜びの涙ってことにします!

鈴木夕湖選手(30):
さっきから喜び始めて、本当にこれが宝物になり始めてます

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