只見高校がセンバツ21世紀枠最終候補に選出

福島県立只見高校野球部。部員は選手13人・マネジャー2人。
降りしきる雪とともに、新しい年が始まった。初詣で願うのは「甲子園出場」だ。

雪の中、初詣に訪れた只見高校野球部員たち
雪の中、初詣に訪れた只見高校野球部員たち
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東北地区代表として、センバツの21世紀枠・最終候補に選ばれた只見高校。

豪雪地帯のため、冬の間はグラウンドを使えず、練習は他の部活動と場所を分け合い体育館で。

体育館で練習する只見高校野球部員
体育館で練習する只見高校野球部員

バッティングはスペースが限られた駐輪場で行っているため、硬球の代わりにバドミントンのシャトルを使うなど工夫をしながら力を付け、2021年秋の福島県大会で初のベスト8を果たした。

バドミントンのシャトルを使いバッティング練習
バドミントンのシャトルを使いバッティング練習

只見高校野球部・吉津塁主将:
甲子園出場が決定した際には、常に笑顔で全力プレーをし、お世話になった方々へ恩返しをしていきたいと思います

只見高校野球部・吉津塁主将
只見高校野球部・吉津塁主将

厳しい環境も成長の糧に…甲子園目指して練習打ち込む

只見高校の選手たちにとって、雪かきはトレーニングの一つ。冬の厳しい環境も、成長するための糧に変えている。

雪かきをする只見高校野球部員
雪かきをする只見高校野球部員

只見高校野球部・酒井悠来選手:
ピッチャーは下半身が重要となってくるので、雪の上で体幹を鍛えるので、足が一番鍛えられるかなと思います

選手たち一人一人が高い志を胸に、15人で目指す甲子園の舞台。
日々すべてを出して練習に打ち込み、吉報を待った。

只見高校野球部・室井莉空副主将:
体づくりの面で、他の高校と比べてもひとまわり、ふたまわりり小さいので、それは継続して筋トレや食トレをしていきたい。やるぞっていう気持ちが、これまでより高まっています

「気持ちがこれまでより高まっている」と話す只見高校野球部・室井莉空副主将
「気持ちがこれまでより高まっている」と話す只見高校野球部・室井莉空副主将

只見高校野球部・吉津塁主将:
春のセンバツがかかっていますけど、自分たちの一番の目指すべきところは夏の甲子園。それでもやっぱり(春に)選ばれるような取り組みをしようとチームには話した

只見高校野球部・吉津塁主将
只見高校野球部・吉津塁主将

「今後100年ないんじゃないか」センバツ出場決定に盛り上がる町

1月28日、福島・奥会津に一足早く春が訪れた。

只見高校・伊藤勝宏校長:
謹んでお受けいたします。21世紀枠出場校の名に恥じぬよう、できうる限りの準備をして大会に臨みたいと存じます

ガッツポーズで喜びをあらわにする只見高校・伊藤勝宏校長
ガッツポーズで喜びをあらわにする只見高校・伊藤勝宏校長

厳しい環境の中でも工夫を凝らして力を付け、2021年は秋の県大会で初のベスト8入り。
ハンデを押しのけ、野球へ真摯(しんし)に打ち込む姿勢などが評価された。

21世紀枠選出の知らせを受けた只見高校野球部員たち
21世紀枠選出の知らせを受けた只見高校野球部員たち

只見高校・長谷川清之監督:
本当に俺もうれしいし、今まで長年この地でやって来られたことに誇りをもって、また新しい伝統を作り上げてくれた君たちに、本当に大きな拍手を送ります。強い気持ちで、感謝の気持ちを持って、普段通りでいいと思うから、当たり前のことを当たり前としてできる人間になっていこう

只見高校・長谷川清之監督
只見高校・長谷川清之監督

センバツ出場の知らせに、只見町全体が盛り上がる。

福島県立只見高校
福島県立只見高校

只見町民:
町あげて、町民全員で本気で応援したいと思います

只見町民:
こんな雪の中の高校が甲子園出られるなんてことは、考えられなかったし、今後100年ないんじゃないかと思う

夢をつかみ取った選手たち。只見高校の挑戦が始まる。

夢の舞台「甲子園」へ
夢の舞台「甲子園」へ

只見高校野球部・吉津塁主将:
私たちは、21世紀枠って枠で推薦して選出してもらっているので、しっかり、まずは自分たちのチームの野球を甲子園という場で披露できればいい。まずは自分たちの活躍で只見町を元気にできるように、そういうプレーをしっかり甲子園で披露できればいい

(福島テレビ)

福島テレビ
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