韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領が「非常戒厳」を宣言した直後、妻の金建希(キム・ゴンヒ)氏と激しく口論していたことがわかりました。
尹前大統領の「非常戒厳」を捜査している特別検察が15日公表した捜査結果によりますと、尹前大統領らは2023年10月以前から非常戒厳を計画。
軍を動員して国会の機能や政治活動を停止させ、反対勢力を排除して権力を維持する目的だったとしています。
また、戒厳の名分を作るため、北朝鮮の武力挑発を誘発しようとする軍事作戦も行ったとしていますが、北朝鮮が応じず失敗したとしています。
さらに、軍の人事や部隊配置を事前に調整し、政治家の逮捕名簿や報道機関への断電断水計画も作っていたとしています。
その上で特別検察は、「非常戒厳は権力を独占・維持するための『内乱』」と結論づけました。
非常戒厳をめぐっては尹前大統領や当時の閣僚など27人が起訴されています。
一方、尹前大統領の妻、金建希氏については「非常戒厳に関与した事実は確認されなかった」としました。
また、尹前大統領が非常戒厳を宣言した際、夫婦で激しい口論となり金氏が尹前大統領に対し「あなたのせいで全て台無しになった」「すべてが壊れた」と怒ったことも明らかになりました。